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そういうとあの女の人は出ていった。
そしてまた、私とザックの2人だけ。
ﾚｲ｢……ザック。｣
ｻﾞｯｸ｢……おい、注射器持ってこい。｣
ﾚｲ｢……でも、｣
ｻﾞｯｸ｢はやくしろ！｣
まだザックは苛立ってる…
刺激しないように早くしよう…
ﾚｲ｢持ってきた…｣
ｻﾞｯｸ｢おいお前、これどっちが危ないやつか分かるか？｣
ﾚｲ｢……ううん。｣
ｻﾞｯｸ｢……だろーな。
俺も分かんねぇよ。どーする。｣
ﾚｲ｢……。｣
ｻﾞｯｸ｢俺はこんなところで死ぬ気はねぇ。
あの女に殺されるなんざごめんだ。｣
ﾚｲ｢……。
…じゃあ私が両方打とうか？｣
ｻﾞｯｸ｢あぁ！？
テメェ、それで起きられる自信あんのかよ！？｣
ﾚｲ｢……さぁ、それともザックが打ってみる？｣
ｻﾞｯｸ｢あぁ！？
嫌に決まってんだろうが！
俺の目的は生きてここから脱出することだ。
危ない橋は渡りたくねぇ。｣
ザックはなにを言ってるんだろうか…
私が打つのもダメ、ザックが打つのもダメ。
さっきから意見が矛盾しすぎてる。
どっちか、もしくは、どっちも打たなきゃ、扉は開かないのに。
ﾚｲ｢…でも、どうせどちらが危険な薬かわからない。
ザックが嫌なら私が打つ。
どうなるかはわからないけど。｣
ｻﾞｯｸ｢わからねぇって死んだらどーすんだよ！｣
ﾚｲ｢…どうするって？｣
ｻﾞｯｸ｢だからもし俺が死んだらもしくは、テメェが死んだらどーすんだって話だよ！
テメェが死んだら俺はどうやってここからでるんだ？
俺が死んだらテメェの"誓い"とやらを誰が叶えるんだ？
答えろよ！！！｣
誓ってくれたことが叶わない。
ただ死ねればよかった。
でもそれはザックじゃないとダメなこと？
……どうして？
ﾚｲ｢わからない。
……ごめんなさい、わからない。｣
ｻﾞｯｸ｢……！！
ハハ、ハハハハハｯ…
…あぁ、そうか…そうだった。
テメェは死にたいんだったな…
つまんねぇこと聞いたわ。｣
ﾚｲ｢つまら…ない……｣
ｻﾞｯｸ｢あの女の言う通りテメェも俺もお互いに道具みてぇなもんだ。
神様への誓いがどんなもんか知らねぇが、テメェは死ねればそれで満足なんだろうけどな。
(___もしかしたらこいつは、
バケモノでも道具でも殺人鬼でもなく、俺の事を必要として____…
でも違った。
所詮、俺たちは互いのことを自分の目的のために利用するための、
"道具"としか見ていない____…)｣
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春猫(プロフ) - もちもちさん» もちもちさん、コメントありがとうございます！頑張ります！ (2020年11月14日 20時) (
レス) id: 04f98dae4c (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 面白いです！これからも投稿頑張って下さい！ (2020年11月14日 17時) (レス) id: 605db3ee9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春猫
| 作成日時：2020年11月11日 7時
