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ザック「クソッ。
回りくどいことしやがって…!

ゲラゲラ笑いやがって、あの女。
早くぶっ殺して__…」
レイ「ねぇ、ザック。
あの女の人だけじゃなく外に出たらちゃんと私も殺して。」
ザック「お前、本当にそればっかだな。」
レイ「…だってあなたは私を殺したそうに見えないから。」
ザック「約束は約束だけどよ。

あんまり俺に命令してくんな。」



レイ「……わかった。」
ザック「…で?
この先、どうすんだ。」
レイ「下は針の山。道は縄の梯子、右に飛び飛びの床…
ザックは右の道へ行って。
…この梯子は今にも切れそうだから私が通るのでやっとだと思う。」
ザック「…そうかよ。勝手に死ぬなよ。」
レイ「…うん。
じゃあ、二手に分かれよう。」


ザックはその場をすぐ離れていった。
…なにを考えているんだろう。

レイ「……」ふるふる…

今はそんなこと考えてる場合じゃない。
先に進まなきゃ…





___ギッ

私は梯子へ一歩踏み出した。




___パァンッ

レイ「!」

左頬に付近になにかが通った感触。
……銃弾…!?






ザック「銃声…?
あいつ死んでないだろうな。

さて…」

___タンッ、


ザック「……どっち行きゃいいんだ。」



___タンッ、タンッ…

ザック「……。
っざけんな!!」








ザック…大丈夫かな。


___パァンッ

下から銃弾…か。
もし当たったら…

ここで死ぬだけ____


私は勢いよく走り出した。




……


ザック「クソッ。
前にも横にも進めねぇじゃ…」
レイ「ザック、戻って。」
ザック「!
……無事だったか。」

レイ「…うん。思ったより簡単だった。」
ザック「"簡単"か…
あとは行き詰まってる俺を眺めて高みの見物か?」
レイ「…そうじゃない。
…こっちのモニターにザックの姿が映ってる。

…私の言う通りに動いて。」


ザック「…、」
レイ「戻ったら、右下、左、下…それから、」


"「バケモノでも、命令すれば道具として使えるのね。」"

ザック「うるっせぇ!!
俺に指図すんな!!!


……俺はゲームのコマじゃねぇ。
俺を勝手に動かそうとすんな。」

レイ「……。」
ザック「チッ……」



___タンッ、タンッ…タンッ。__バァンッッッッ

ザックはゴールまでたどり着き、ドアを勢いよく閉めた。


レイ「……。」









ザック「クソッ!
俺は、


俺は……!





俺は、道具じゃ…ない。」







.

[第16話] 毒か薬か→←.



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設定タグ:殺戮の天使 , 愛され , 全員生存エンド   
作品ジャンル:アニメ
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春猫(プロフ) - もちもちさん» もちもちさん、コメントありがとうございます!頑張ります! (2020年11月14日 20時) (レス) id: 04f98dae4c (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 面白いです!これからも投稿頑張って下さい! (2020年11月14日 17時) (レス) id: 605db3ee9e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春猫 | 作成日時:2020年11月11日 7時

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