. ページ5
.
ザック「クソッ。
回りくどいことしやがって…!
ゲラゲラ笑いやがって、あの女。
早くぶっ殺して__…」
レイ「ねぇ、ザック。
あの女の人だけじゃなく外に出たらちゃんと私も殺して。」
ザック「お前、本当にそればっかだな。」
レイ「…だってあなたは私を殺したそうに見えないから。」
ザック「約束は約束だけどよ。
あんまり俺に命令してくんな。」
レイ「……わかった。」
ザック「…で?
この先、どうすんだ。」
レイ「下は針の山。道は縄の梯子、右に飛び飛びの床…
ザックは右の道へ行って。
…この梯子は今にも切れそうだから私が通るのでやっとだと思う。」
ザック「…そうかよ。勝手に死ぬなよ。」
レイ「…うん。
じゃあ、二手に分かれよう。」
ザックはその場をすぐ離れていった。
…なにを考えているんだろう。
レイ「……」ふるふる…
今はそんなこと考えてる場合じゃない。
先に進まなきゃ…
___ギッ
私は梯子へ一歩踏み出した。
___パァンッ
レイ「!」
左頬に付近になにかが通った感触。
……銃弾…!?
…
ザック「銃声…?
あいつ死んでないだろうな。
さて…」
___タンッ、
ザック「……どっち行きゃいいんだ。」
___タンッ、タンッ…
ザック「……。
っざけんな!!」
…
ザック…大丈夫かな。
___パァンッ
下から銃弾…か。
もし当たったら…
ここで死ぬだけ____
私は勢いよく走り出した。
……
ザック「クソッ。
前にも横にも進めねぇじゃ…」
レイ「ザック、戻って。」
ザック「!
……無事だったか。」
レイ「…うん。思ったより簡単だった。」
ザック「"簡単"か…
あとは行き詰まってる俺を眺めて高みの見物か?」
レイ「…そうじゃない。
…こっちのモニターにザックの姿が映ってる。
…私の言う通りに動いて。」
ザック「…、」
レイ「戻ったら、右下、左、下…それから、」
"「バケモノでも、命令すれば道具として使えるのね。」"
ザック「うるっせぇ!!
俺に指図すんな!!!
……俺はゲームのコマじゃねぇ。
俺を勝手に動かそうとすんな。」
レイ「……。」
ザック「チッ……」
___タンッ、タンッ…タンッ。__バァンッッッッ
ザックはゴールまでたどり着き、ドアを勢いよく閉めた。
レイ「……。」
…
ザック「クソッ!
俺は、
俺は……!
俺は、道具じゃ…ない。」
.
30人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春猫(プロフ) - もちもちさん» もちもちさん、コメントありがとうございます!頑張ります! (2020年11月14日 20時) (レス) id: 04f98dae4c (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 面白いです!これからも投稿頑張って下さい! (2020年11月14日 17時) (レス) id: 605db3ee9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:春猫 | 作成日時:2020年11月11日 7時