いわく(テテ)つき物件 *続

55 見上げた空 ページ7

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「ジミン君に合わせて飲んでるといつもこんなんなっちゃう〜」





『大丈夫？だいぶ酔ってるね。ちゃんと帰れる？』





「ぅん……だいじょーーーぶ。
いつも駅までテヒョンが迎えにきてくれるからっ」




『………Aちゃん』





「あ、もういないんだった。馬鹿！あははは」




『家まで送るよ』





何回も断ったけどジミン君は送ってくれるって。
ほんと優しいな、ジミン君は。








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『だいぶ涼しくなってきたね』


「ほんとだね、秋に近づいてる〜」


『あ、見て！月』







月？



ふと上を見上げると、



眩しすぎるくらいに私たちを照らす………









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「…………満月………………………」







あの日、テヒョンと一緒に眺めた満月。







『Aちゃん？』







「……っ………あれ？酔って涙腺おかしくなってるね…
泣き上戸！はははっ………っ…」







『………』






「………ぅっ…………会いたい………っ
ジミン君、私やっぱり…………っ」





『………』





「……テヒョンにっ……会いたい……っ
ジミン君、会いたくて、たまらないの……っ」






『……………Aちゃん』









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部屋から1人で眺める夜空。




照らして欲しくなんかないのに、
嫌なほどこちらを照らしてくる満月。







思い出さずにはいられない、あなたの言葉。









" 月が綺麗ですね "



" Aも同じ気持ち？ "



" んふふふ "








「テヒョン………今日も、いや、あれからずっと




月が綺麗だよ________ 」



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