いわく(テテ)つき物件 *続

78 温 ページ29

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「………っ………テヒョン？！」








『起きた？もう大丈夫？？』







「ぇ………どうし………て……私、死んだの……？」






『死んでないよ』






「どうして…………どうしてっ……っ」







『ジミンに取られる前に戻って来たよ』








状況が、状況が飲み込めない。








「本物のテヒョン？？？」






よーく顔を見ると………






目のとこにも、唇にも

鼻にもテヒョンのホクロがある…………




でもそんなことより、私に向けるあの優しい眼差しがテヒョンだって物語ってる。









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「ぅわぁぁぁぁぁぁーーーー泣」


「テヒョン…2年も…2年もどこ行ってたのよぉ……っ」







『ごめん、体探すのに時間がかかっちゃって』









「遅いよ……会いたくて、会いたくて……どれだけ辛くて、苦しかったかっ」







力の入らない拳で、テヒョンの体を叩く。

そう、叩ける肉体がそこにあるんだ、テヒョンが生きてるんだ。









「ばかっ………ばかっ…テヒョンのばかっ……わぁぁぁぁーーーーん」







『待たせてごめんね、たくさん泣かせてごめん…っ……』







存在を確かめるようにテヒョンの頰に触れてみる









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「…………………温かいっ……」









ずっと、ずっと求めてた温もり。




「高い鼻も……切れ長の目も、可愛いほうれい線も、全部テヒョンだっ……っ」






優しい、優しい笑顔で私を見つめてくれる。









「テヒョン………ずっと会いたかった……っ」




『俺も………会いたくて会いたくて気が狂いそうだった』




「…………うぅっ……っ」









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『A、好きだよ。

Aも俺のことまだ好き？』









「うん、好き、大好きっ………っ」









急に不安が襲ってきて、テヒョンに思いっきり抱きつく



「これからはずーーっと一緒だよね？？」



『Aが嫌がっても離れてあげない』



「テヒョン、夢みたいっ………」





『うちに帰ろ？』









愛し合う2人に奇跡は起きた。



これまで幾度の障害を乗り越えて来た私たち。


辛い思いもたくさんしたし、たくさん泣いた。


そして神様が起こしてくれた奇跡。



これからはずっと、2人で笑えるはず……

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