15.注意させない視線 ページ15
*
「今日の数学小テストだって〜、勉強して来た？」
「全然…何から何まで色々分かんない。私って基礎から出来てなかったりするのかな……。」
サキの問いにそう答えつつも、実は昨晩…80点以下の人間に訪れる追試を逃れる為に、自室で数学の勉強を夜中までしていたのは言う間でもない
受け答えのテンプレさは最早受け継がれる遺伝子の問題だ、普通と言う。
「でもさぁ、ナツメっていっつも勉強してないって言ってんのに60点台じゃん。羨ましいよ〜。」
…げっ。
「そんなことないわよ、逆にいつもより勉強しても60点台だって事もあるんだから。」
実際、今回もあまり期待していない
「…姫。この私、例え姫の為とあれば教師を殺害し答えを手に入れることも…」
「いや、良いから。」
…やはり妖怪は考え方が荒い。鬼の党首である酒呑童子なのだから仕方がないとも言えるが
しかし人間に扮するならせめて人間らしい行動をしてほしい。果たして殺害を実行しようとするその考えはどうなんだ
「…いーじゃんナツメぇ〜。頼っちゃいなよぉ〜。」
彼女はハルヤの言動の重さを考えて言っているのだろうか。妖怪を知らない人間とは本当に幸せな物だ
「良いの。ほら、酒呑君も勉強しなきゃ！ねっ！？」
慌てて彼を追い返そうとする私の姿にサキは何かを感じたらしく、ニヤリと笑ってハルヤに何かを耳打ちした
彼はその一言へ素直に頷き、私に一礼をすると静かに席へと戻っていく
「…何言ったの。」
「ひみつ。」
畜生。
そうして口許に人差し指を持っていくサキにちょっとイラッとして、私は彼女を軽く睨み付けた。
その瞬間、別の方向から誰かに睨み返された様な気がした
それが人間かである妖怪であるかどうなのかは分からない
サキに自分の心情を察されたかと慌てて彼女の方を向いたが、その時は既に他の友人と話をしていた
原因不明の視線に関しては少しばかりの恐怖は感じたが、妖怪に関わっているのであればあってもおかしくないことだと言い聞かせて飲み込んだ
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名無しのダレカ - 紅白巫女w (2020年4月22日 19時) (
レス) id: 6bf8819783 (このIDを非表示/違反報告)
#チョコラーメン - 寝高麗☆トラジローさん» コメントありがとうございます、ご指摘いただいた件ですが、改めて調べてみたところ、さくら元町の所在は東京との事でした。人の間違いを指摘できる立場でもないのに…申し訳ございません。また何か小説内での誤字や誤植がございましたらご指摘頂けると幸いです。 (2019年5月26日 19時) (レス) id: d51802be4f (このIDを非表示/違反報告)
寝高麗☆トラジロー - あれ？妖怪ウォッチの舞台って《東京》じゃなくて《九州》じゃなかったでしたっけ？ (2019年5月26日 18時) (携帯から) (レス) id: e5ef8f5494 (このIDを非表示/違反報告)
#チョコラーメン - 雪葉さん» コメントと閲覧ありがとうございます、そして返信が遅れてしまい誠に申し訳ございません…。雪葉様から頂いた「！」マークを気力にして頑張って行きたいと思っていますので、今後ともこの小説を宜しくお願い致します (2019年3月10日 16時) (レス) id: 5d2ed15dfa (このIDを非表示/違反報告)
雪葉 - 更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2019年3月3日 17時) (レス) id: 3c70fe5d70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：#チョコラーメン | 作成日時：2019年3月2日 22時
