12.引き取り迷走 ページ12
*
写真をひたすら送っていたユーザーを、アヤメちゃんが強制的に退会させた事で事態が終息した
＿＿＿＿＿＿
そして、始まるのは非日常。
扉を外に向かって押すと、まだ冷たさの残る冬の風が一気に家の中へと流れ込み、普段着よりは少し薄めな寝間着姿の私に容赦なく襲い掛かってくる。
風は意志を持たないはずなのに、まるでそんな人間の勝手な理論など知らず…いやむしろぶっ壊しに来てる気がする。
奴はまるで人の事情を考えもせずに全力で風邪を引かせに来る
「ご飯だよ。」
猫の生命力という物は相変わらずすごい。
いや、これは動物全般に使える誉め言葉だといえよう。
太陽に向かって水滴が反射するまだみずみずしくて新鮮なキャベツ。油断すれば今すぐにでも飛び掛かってきそうな目でそれを見つめる目の前の猫
昨日ハルヤと一緒に見付け、鬼の彼はまともに動物の世話ができるのかがあやふやで心配になって、反対を押し切り私が無理やり連れて来たのだ
もしこのまま猫をハルヤに預けていたらこの可愛らしい仕草も朝に早起きするきっかけも無かっただろうし。第一今日になって猫が生きているかも怪しい
そっと地面に皿を置くと、猫は速足でキャベツへと近づいてキャベツを噛みちぎり始めた
どうやら首輪はついていない様だ、何処の猫だと決まっている可能性は低いと思える
このまま両親に頼みこんでうちの猫にしてしまうのも有り…。
いや待てよ。確か、お父さんは猫を見ると必ず頭痛か何かで二日間寝込む謎の性質を持っていたんだっけ
家内に猫アレルギーがいるなんてどんなに不便なことか、遺伝子として私とケースケに受け継がれなかったのが唯一もの救いだと実感する。
放課後。アキノリの家に寄る予定だし、アヤメちゃんとトウマに一応友達で飼える人居ないかって相談してみよう。
ついこの前まで野良だったからなのか、どうも食べ物の執着が強いらしく、あっという間に皿の上のキャベツは無くなった
上を向いてまだ欲しいと言わんばかりのキラキラと輝いた眼で此方を見つめる。
しかしネットには今出した分が適量と書かれていたのでやむを得ない。
肥満だと医師に診断されては未来の飼い主にも迷惑が掛かる恐れがあるし。
ナツメは少し困った様に眉を下げると、口元に寂しそうな笑みを浮かべて猫の顎の下を撫でてやる
「みゃぁ……」
猫は大きなあくびをして、草むらへと隠れて丸まった、何故分かったのか。
と言うのも隙間から尻尾が見えているからである。人間に対する警戒心は薄い様だった
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名無しのダレカ - 紅白巫女w (2020年4月22日 19時) (
レス) id: 6bf8819783 (このIDを非表示/違反報告)
#チョコラーメン - 寝高麗☆トラジローさん» コメントありがとうございます、ご指摘いただいた件ですが、改めて調べてみたところ、さくら元町の所在は東京との事でした。人の間違いを指摘できる立場でもないのに…申し訳ございません。また何か小説内での誤字や誤植がございましたらご指摘頂けると幸いです。 (2019年5月26日 19時) (レス) id: d51802be4f (このIDを非表示/違反報告)
寝高麗☆トラジロー - あれ？妖怪ウォッチの舞台って《東京》じゃなくて《九州》じゃなかったでしたっけ？ (2019年5月26日 18時) (携帯から) (レス) id: e5ef8f5494 (このIDを非表示/違反報告)
#チョコラーメン - 雪葉さん» コメントと閲覧ありがとうございます、そして返信が遅れてしまい誠に申し訳ございません…。雪葉様から頂いた「！」マークを気力にして頑張って行きたいと思っていますので、今後ともこの小説を宜しくお願い致します (2019年3月10日 16時) (レス) id: 5d2ed15dfa (このIDを非表示/違反報告)
雪葉 - 更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2019年3月3日 17時) (レス) id: 3c70fe5d70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：#チョコラーメン | 作成日時：2019年3月2日 22時
