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10話 ページ10

僕の後を追って荘園にやってきたAは、招待状を持っていない。

皆自室の鍵は、招待状の封筒の中に入っていた。

彼女の暮らす部屋をどうするか……一応婚約者な訳だし、自分の部屋にとも思ったが、そんなことにはならなかった。

いつの間にか、ポケットに鍵が入っていたらしい。


魔法みたいだ!と彼女は驚いていたが、何も喜ばしいことではない。




これでますます、ゲームに参加せざるを得なくなったのだ。




僕がすべきは、彼女を守ること。

しかし、一緒にゲームに行けるとは限らない。




「A、ちょっといいかい?」

少しでも自分の身を自分で守れるように、ゲームに参加する前に色々と教えておかなければ。

教えて貰った彼女の部屋を訪ねたのだが、返事はなかった。


「……いないのかい?」

そう言いながらも、鍵のかかっていない扉に手をかける。




ギィっという音と共に開かれた扉の奥、ベットに沈み込むように彼女は眠っていた。


そうか、疲れていたのか。
そりゃあそうか。

朝早くにここを訪ねてきたということは、少なくとも明け方にはこちらに向かっていたのだろう。

それに、故郷の村からこの荘園に来るまで2日はかかる。
結構な距離だ。





「…………A」



大好きなその名を呟き、柔らかい髪を撫でる。


大好きなこの子は、安心したような顔で擦り寄った。



「ゆっくり、おやすみ」



額にそっと口づけを落として、静かに部屋を後にした。

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えるみ(プロフ) - あねもさん» 閲覧ありがとうございます!花言葉についてはあえて触れなかったのですが、分かってくれる方がいて嬉しいです……! (2019年9月22日 16時) (レス) id: 58f336f1ac (このIDを非表示/違反報告)
あねも(プロフ) - とてもおもしろかったです!最後に出てきた紫色のアネモネは、あなたを信じて待つという意味ですか?私自身、紫色のアネモネがとても好きなので嬉しくて思わずコメントしてしまいました!完結、お疲れ様でした! (2019年9月22日 4時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
えるみ(プロフ) - *まめ丸*さん» 感動してもらえたなんて嬉しいです.......!またいつか新作作った時はよろしくお願いしますね!ありがとうございました! (2019年8月15日 11時) (レス) id: 24de3ea6a1 (このIDを非表示/違反報告)
えるみ(プロフ) - カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)さん» 完結させられて良かったです!閲覧ありがとうございました! (2019年8月15日 11時) (レス) id: 24de3ea6a1 (このIDを非表示/違反報告)
*まめ丸*(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すごくよかったです!感動しました!!えるみさんと出会えてとても幸せでした!!そしてお疲れ様でした!!えるみさんの素敵な作品いつまでも待っています!!えるみさんや作品大好きです!!えるみさんの幸せを願って。また会える日まで!! (2019年8月14日 21時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えるみ | 作成日時:2019年7月13日 17時

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