14話 ページ14
「じゃあ、行ってくるね……!」
強がった笑顔で彼女がゲームへ向かってから、どれくらい経っただろう。
20分くらいは経った気がしたのだが、大きな柱時計を見るとまだ5分も過ぎていない。
ゲームが始まったかどうかの時間だ。
心配してくれているのかふわふわの体を寄せてくれている相棒の梟を撫で、また時計に目をやった。
「ちょっと落ち着けよダンナさん」
「っカヴィンさん……」
カウボーイハットを軽く上げ、彼はフッと笑った。
「あぁ、まだ婚約者だっけ?まあいいや……
羨ましいねぇ、あんな美人さんを嫁にもらうなんて」
「……確かに可愛らしいですけど、それだけじゃないんです。
人を思いやれて、手を差し伸べることが出来る。ちょっと強がりだけど、オバケが苦手なんです彼女。
子どもが好きで、教会の子どもたちに囲まれてる姿はまるで…………あっ」
いつの間にか語りだしてしまった。
人の惚気話なんて聞かされても迷惑だろう。
すみません、と謝ったが、彼は片方の口角をニヤッと上げたまま、
「まるで?」
と続きを急かした。
教会の孤児院で育った彼女は、大人になってそこのシスターとして働き出した。
育ててくれた恩を返さなくちゃ。貴方とここを出るまでの間だけでも。と言っていたのを覚えている。
行き場を無くしてやってきた子どもたちは、彼女の明るさにつられて笑顔を取り戻して行った。
教会の中、静かに光を放つステンドグラスに照らされる彼女はまるで………
「────"女神"みたいでした」
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えるみ(プロフ) - あねもさん» 閲覧ありがとうございます!花言葉についてはあえて触れなかったのですが、分かってくれる方がいて嬉しいです……! (2019年9月22日 16時) (レス) id: 58f336f1ac (このIDを非表示/違反報告)
あねも(プロフ) - とてもおもしろかったです!最後に出てきた紫色のアネモネは、あなたを信じて待つという意味ですか?私自身、紫色のアネモネがとても好きなので嬉しくて思わずコメントしてしまいました!完結、お疲れ様でした! (2019年9月22日 4時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
えるみ(プロフ) - *まめ丸*さん» 感動してもらえたなんて嬉しいです.......!またいつか新作作った時はよろしくお願いしますね!ありがとうございました! (2019年8月15日 11時) (レス) id: 24de3ea6a1 (このIDを非表示/違反報告)
えるみ(プロフ) - カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)さん» 完結させられて良かったです!閲覧ありがとうございました! (2019年8月15日 11時) (レス) id: 24de3ea6a1 (このIDを非表示/違反報告)
*まめ丸*(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すごくよかったです!感動しました!!えるみさんと出会えてとても幸せでした!!そしてお疲れ様でした!!えるみさんの素敵な作品いつまでも待っています!!えるみさんや作品大好きです!!えるみさんの幸せを願って。また会える日まで!! (2019年8月14日 21時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えるみ | 作成日時:2019年7月13日 17時