15話 ページ15
「この剣の形面白いねAおねいさん！」
「そうだね！これで決めポーズしてみてよアラジン！」
「ふふっ、こうかい？」
アラジンが剣を持って、いざ出陣！！みたいな格好をするので、私は爆笑した。
「あっ」
辺りに気を配っていなかったせいか、私は誰かとぶつかってしまう。
その際に何かが落ちたであろう音もなり、私は急いで後ろを振り返る。
背後には、赤い髪の少女と、少女が持っていたかごに入ってあったであろう果物が何個も転がっていた。
「すいません！」
とりあえず謝って果物を拾おうとしたが、少女は馴れた手つきで果物をかごに入れ、不満そうな顔で歩いていってしまった。
するとアラジンはスッと少女の足元に指を指す。
「あれ……」
少女の足元を見ると、頑丈そうな鎖がつけてあった。
「あ、あの娘……」
いつの間にか近くに来ていたアリババが小さく呟いた。
鎖がつけられていて、あの格好ってもしかして……、
「ドレイ……？」
私が前にいた世界にはそんなものなかったけど、知識としてはあったのだ。
「腐った世の中だよな、戦争捕虜だかなんかだろうがよ、一生金持ちに家畜同然に扱われて終わるなんてよ………」
「でもアリババも、このままじゃドレイにされちゃうんだよね？」
社長がそんなことを言っていたのを思い出す。
「まぁな」
アリババは遠い目をして笑う。
相当ヤバイんだろうなこれ。
再び少女の方へ目線を向けると、アラジンが笛を吹いて鎖を壊していた。
「ハイ、とれたよ！これでおねえさん、きれいな足を隠さずに歩けるね！」
ちょっと待って鎖を切るのってまずいんじゃ……。
そう思ってるとアリババは青い顔をして言った。
「おいっ！その鎖を切るのはまずいって！！」
「え？まずいってなんで？」
「なんでって……えと……そりゃあ……」
少し口ごもるアリババ。
「まずいってなんで？」
純粋なアラジンの目に見つめられ、アリババは困った顔を浮かべる。
「コラそこ！なに騒いでいる〜！」
すると遠くからのっしのっしと歩いてくる一人のデブがいた。
あれは昨日の……！
アリババとデブの目が合う。
「「あっ！」」
二人とも昨日のことを思い出したようで小さく声をあげる。
「んん？キサマら……ドレイを窃盗か？」
「や、やだなぁ冷静に考えてくださいよ、僕ら武器もない非力な一般人ですよ。そんな太い鎖を切れるわけないじゃないっすか」
アリババがアラジンに余計なことを言わないように目配せしながらデブに言った。
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seravb1128(プロフ) - 初めまして！マギは漫画、アニメどちらとも大好きで見ています！小説もとっても面白かったです！ (2016年11月22日 12時) (
レス) id: 311793e34a (このIDを非表示/違反報告)
タカの鳥(プロフ) - 中学生なのに暇人さん» よ.宜しくお願いします!!!!!!!!!!!!! (2015年5月9日 22時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
中学生なのに暇人(プロフ) - タカの鳥さん» そう言ってもらえて嬉しいです！分かりました、読ませていただきます！ (2015年5月9日 22時) (レス) id: 67102bbaea (このIDを非表示/違反報告)
タカの鳥(プロフ) - マギ凄く好きなので毎回楽しく読ませて貰ってます！私初めて小説を書いたんですが読んでいただけませんか？ (2015年2月27日 18時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中学生なのに暇人 | 作成日時：2014年2月1日 23時
