第386話 カカシside ページ37
「ぐぬぬぬぬ...」
「.......」
「んんんんん...あ"ーーーーーーっ!!」
「うるさい」
「だぁーーーもぉーやだぁーーー!!」
目の前でゴロンと仰向けに寝転ぶA。そんな姿を横目に見ながら、オレは手元の小説のページをめくった。
修行を初めて約2週間。Aは今、チャクラを練る特訓をしている。
流石は元忍と言ったところか、前の感覚を脳が覚えているのだろう。チャクラを感じ取ること自体は最初に比べてかなり早く出来ていた。
...しかし、
「もう無理...出来ない...なんでぇ.....」
如何せん、チャクラを練る感覚を取り戻すことに関しては相当苦労しているようだった。
...まあ無理もないだろう。今のAはこの世界の一般人と比べても圧倒的にチャクラの量が少ない。その微量なチャクラを無理やり練ろうとしているのだから。
「...はぁ」
「...何そのため息」
「なんでもないっての...ほら、手が止まってるぞ。口より先にまず手を動かせ」
「分かってるけどさ...流石にちょっと休憩!」
「あとお前、もう少し体絞れよ。今日からメニューに背筋も追加な」
「遠回しにデブって言われたッ!!」
そう言うとAは「ひどい...酷すぎる...」とブツブツ言いながら今度はうつ伏せに寝転がった。
しかしそうは言うものの、オレの指示したメニューはきちんとこなしているし、ここに来るまでだって基本ランニングで来るようにしている。なんだかんだ言って、やっぱりコイツは努力家だった。
...にしても少し必死すぎる気もするが...そんなに忍になりたいのかコイツ。
...ま、どうせ早く役に立ちたいとかそんな所だろ。変な無茶しそうなら早めに止めないとな...。
その日はそんなことを考えながら、隣で寝転がっているAを流し見ていた。
その日の夜、ふととあることを思い出し、部屋の引き出しの中からあるものを取り出した。
「.......」
いつだったか、あいつの部屋でたまたま見つけた1枚の絵。オレと、かつてのオビトやリン、更にはミナト先生まで忠実に描かれた絵。
...いつかの日の、楽しそうな顔をしたオレたち。
「.......」
オレはそれをしばらく眺めた後、それを少し大きめの写真フレームの中に入れ、写真を飾っている棚のあまり目立たない位置にそれを飾った。
...今度あいつには、また別の絵を描いてもらおう。
そんな日が来るのはいつのことやら...そう思いながらまた少しだけ絵を眺めて、布団に潜って目を閉じた。
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色葉(プロフ) - アイさん» 申し訳ございません、質問の内容がよく理解できず、お答えしかねますmmまたアイさんの創作活動に私が手を加えることも、アイさんの考えているお話に水を指すことになる為今後控えさせて頂きたいです。創作活動のご成功をお祈り致します! (2020年11月21日 11時) (レス) id: 93c4cf3f0f (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 色葉さん» ボードでナルトの双子の妹の設定を教えてくださいませんか?お願いします!m(_ _)m本名と偽名もお願いします!m(_ _)m (2020年11月21日 8時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - なーなー@今日俺さん» そうなんですか!私もたまに聞いてます笑喜んでいただけて何よりです^^ (2019年5月7日 22時) (レス) id: 885b51bfb8 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー@今日俺(プロフ) - 色葉さん» これ最近ようつべで見つけてからずっと聞いてるんですよ(笑) ここに書いてあってとても嬉しいです!! (2019年5月7日 6時) (レス) id: 17dfab9de5 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - なーなー@今日俺さん» そうですよ!貴方解剖学です笑 (2019年5月6日 11時) (レス) id: 885b51bfb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:色葉 | 作成日時:2019年2月9日 18時