第376話 カカシside ページ27
あの日、任務から帰ろうとした時。
Aが俺の元から離れ、ナルト達の元へと向かおうとした矢先、運悪く崩れた瓦礫の山がAの上に覆いかぶさった。
最後に見たアイツの顔が、今でも忘れられない。
必死になって瓦礫の下を探った。アイツの姿を探し続けた。
...しかし、アイツの体は見つからなかった。
体どころか血痕も見当たらない。そこには何も無いかのように、瓦礫の下は似たような岩ばかりだった。
この結果から考えられる答えはたった一つ。
...恐らくAは、元の世界に帰ったんだろう。
その意見には誰もが反発した。
しかしそうした所でAは帰ってはこない。
突然すぎる別れに誰もが涙を流した。
仲間を、大切な人を失う悲しみを、オレはまた味わうこととなった。
「.......」
あれから数日が経った今でも、オレはAに対する未練を捨てきれていない。
...ダメだ。いくら何でも忍としてたるみすぎている。いい加減気持ちを切り替えないと。
気が付けばオレはあいつと初めて会った、あの慰霊碑の前へとやってきていた。
「.......っ」
今でも鮮明に思い出す。あの日、Aがこの慰霊碑の前で横たわっていた姿を。今じゃその風景が重なって、たまに変な錯覚を起こすほどだ。
「.......」
あいつが横たわっていたであろう場所に視線を落とす。なんの変哲もなく生える芝生が、心地よい風に揺れた。
初めてだった。あんなにも大切だと思える人は。
守りたい、助けてやりたい。そう思った。
でもまた、守れなかった。助けられなかった。
...ごめん...オビト...リン......俺はまた、失敗しちゃったよ。
こんなにも未練が残ったのは未だかつて初めてだ。
今日...お前を失って、ようやく初めて自分の気持ちに向き合える。
.....オレは、こうまでしないと...自分の気持ちに向き合えないほど、認められないほど、
オレは、お前を_____
愛していた。
「.......っ
_____A.....！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 770人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NARUTO」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
色葉(プロフ) - アイさん» 申し訳ございません、質問の内容がよく理解できず、お答えしかねますmmまたアイさんの創作活動に私が手を加えることも、アイさんの考えているお話に水を指すことになる為今後控えさせて頂きたいです。創作活動のご成功をお祈り致します！ (2020年11月21日 11時) (
レス) id: 93c4cf3f0f (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 色葉さん» ボードでナルトの双子の妹の設定を教えてくださいませんか？お願いします！m(_ _)m本名と偽名もお願いします！m(_ _)m (2020年11月21日 8時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - なーなー@今日俺さん» そうなんですか！私もたまに聞いてます笑喜んでいただけて何よりです^^ (2019年5月7日 22時) (レス) id: 885b51bfb8 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー@今日俺(プロフ) - 色葉さん» これ最近ようつべで見つけてからずっと聞いてるんですよ(笑) ここに書いてあってとても嬉しいです！！ (2019年5月7日 6時) (レス) id: 17dfab9de5 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - なーなー@今日俺さん» そうですよ！貴方解剖学です笑 (2019年5月6日 11時) (レス) id: 885b51bfb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：色葉 | 作成日時：2019年2月9日 18時
