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「しーーー」
ミーシャは優しくAの手を遮って、そうして人差し指を自分の唇に添えた。
「もしも気がついたのなら、それはまだ早いよA。」
耳元でささやくような甘い声に、Aはふわりと眠たくなった。
三つ目の彼は、黒猫の姿ではなくなっていた。
そこに現れたのは、まるで深い緑色の目をした男。
「知らないフリをしていてくれたら、きっとそばにいることは出来たんだろうな。。俺は。」
「いることは、でしょう？
もともと居座る気なんてなかった。」
「その通りだ。」
ふとAの脳内に、ミーシャの言葉が、蘇る。
俺はもともと普通の野良だったんだ______
俺は知らない施設に連れていかれて、そこで針を打たれた_______
あいつら信じられないことに俺にもう一つ目をつけやがった_______
誰の目だと思う、、もちろん同僚のやつさ_______
「察しのとおり俺は元はただの野良猫じゃない。
俺は元は普通の人間だったのさ。」
「嘘を、、ついていたのね。。」
つうっと涙がこぼれた。
大変な時のはずなのに、涙を流したのは久しぶりだな、なんて思ってしまう。
「泣くなよ。
俺はあんたみたいな強い女を知らない。」
「ケイティさん以外で、でしょう？」
「よく分かってるなあ。」
はははなんて空元気な調子で笑われてしまった。
Aが少しむくれたように唇を尖らせるが余り効果がないことがわかる。
男は小さく笑っていた。
「君がずっと見守ってくれて居たおかげで助かったよ、ケィティ。」
ケイティ
その名前を口にするだけで、Aの瞳は赤に、緑に、そして灰色に輝く。
Aの中にもう一人を感じた。
もう一人誰かがいる。
Aはぼんやりとする頭でそれだけはと忘れないように自身に刻み込んだ。
Aの表情を読み取ったミーシャ、もとい名も知らない男は、呆れたように笑った。
「間違えたな…君は強い女性じゃない。
君は…」
音が遠のくと同時に、重たい瞼がついにAの視界を閉ざした。
目が覚めたとき、Aはダンブルドアの部屋に一人でいた。
そばにいた筈のノヴァはどこにもおらず、Aはことの次第をやりとりしていたリチャードの姿を探したが、それもなかった。
というか肖像画すら消えていたのだった。
「目が覚めたかね…」
ゆっくりと体のうちから響くような優しい声だった。
ダンブルドアはAのそばにいて、彼女が眠りこけていたソファの端に腰掛けAを見下ろす。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ふふ、ありがとうございます。まだ成長しきれない感じが伝わるように書きました。これからどう変わって行くのか、どうか見守っていただけると助かります。 (2019年9月12日 8時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 本日、引き続き読ませて頂きました。鷹の寮生らしく孤高で他人に頼らずに主体で好み。鷹の石像と会話をする場面も。 (2019年9月12日 7時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» そうですね、一歩一歩着実に。でも自分の領域は自分なりに守る。そんな考えを残しつつ、主人公が自分のプライドと並行して、何をどう変えて行くのかを伝えられたらと思っていまsy、ありがとうございます。 (2019年9月6日 3時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - まだまだ読み続けているベルモットです。この夢小説は説明文や状況説明など細かく書かれていて、ハリーポッターの世界観が滲み出ていました。鷹の寮生らしく夢主は健気ですね。 (2019年9月5日 23時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - crossmarian4272さん» ありがとうございます！更新頻度が少なく申し訳ないのですが、これからも楽しみしていてください。宜しくお願いします。 (2019年8月9日 21時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月29日 22時
