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「…どう後悔しようが勝手だがな…お前さんのやるべきことは今ひとつなんじゃないのか？
その目は、言われなくてもわかってるって言う目だな。」
シリウスは聞き分けのない子供を相手にするように呆れていた。
Aにとってはいまそれが一番精神的に着ていた。
高みを望むレイブンクローとはよく言ったものだ、
高みを目指しすぎて自分の足元すらまともに見ない、マグルの神話にもある。
無謀な戦いを挑んで、太陽に羽を焼かれてしまったイカロスという男の話が。
「ローレンス・フレッチャー、いいえ、ローレンス・ブラックに会いに行きます。」
Aの目が空色に輝いた。
ギルバートそっくりのその瞳の色は、ブラックの色を微塵も感じさせない。
歳も離れてる上に、血だって父親の遠縁。
小さな娘でも見ているような気分だったシリウスはああ、と柔らかく笑った。
「そうしろ。」
最後に、肩に置かれていた手は柔らかく頭を撫でた。
「このことをハリーたちには言わないほうが良さそうだな。」
「ええ…ぜひ、そうしてもらえると…」
脳裏に隅々まで見たブラック毛の家系図がある。
幾重にも木の枝のように連なったところに、いくつか雷で打たれたような跡がある。
決して少なくはないその一つが、Aの脳裏によぎる。
「その様子だとブラック毛の家系図を見たな。」
「…ハリーは私やドラコとも関係があるんですね。」
「まあな。」
大変不本意だという顔の彼。
名付けた親友の子がよほど可愛いらしい、Aはふっと息の抜けたような笑みをこぼす。
「…その笑い方、マーシェリーそっくりだな。」
シリウスの表情を見ていたAは、あ、と一つ声をあげた。
「…あのひょっとして母と昔「さあて俺は行くかな。」
普段はぐらかすのが上手なくせにこういう時だけ下手くそだ。
じゃあなと、手を振って離れていくシリウスに、Aは黙って見つめる。
昔のような輝きはないものの、しゃんと伸びたその背中は彼の今までの生き様が見えるような気がした。
こんなことを両親に言えば、たかだか14年ぽっちしか生きていない小娘が何を、と鼻で笑われるかもれない。
ただこれは勘だった。
「あの、もしも、全部解決したら。」
サクサクと歩いていたシリウスの歩みが少しだけ緩やかになる。
「もう一度母に会ってくださいますか？」
Aが見せたその姿勢に、シリウスはひらりと手を振るだけで立ち去った。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ふふ、ありがとうございます。まだ成長しきれない感じが伝わるように書きました。これからどう変わって行くのか、どうか見守っていただけると助かります。 (2019年9月12日 8時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 本日、引き続き読ませて頂きました。鷹の寮生らしく孤高で他人に頼らずに主体で好み。鷹の石像と会話をする場面も。 (2019年9月12日 7時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» そうですね、一歩一歩着実に。でも自分の領域は自分なりに守る。そんな考えを残しつつ、主人公が自分のプライドと並行して、何をどう変えて行くのかを伝えられたらと思っていまsy、ありがとうございます。 (2019年9月6日 3時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - まだまだ読み続けているベルモットです。この夢小説は説明文や状況説明など細かく書かれていて、ハリーポッターの世界観が滲み出ていました。鷹の寮生らしく夢主は健気ですね。 (2019年9月5日 23時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - crossmarian4272さん» ありがとうございます！更新頻度が少なく申し訳ないのですが、これからも楽しみしていてください。宜しくお願いします。 (2019年8月9日 21時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月29日 22時
