狗巻棘の双子の妹【呪術廻戦】

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私はメンタルが強くないくせに、正義感は持ち合わせているというとても面倒臭い性格。

部屋で1人静かに溜息をつくと“コンコン”と扉を叩く音が聞こえて開けると、お兄ちゃんが立っていた。

お兄ちゃんは少しだけ笑うと「入っていい？」と手で示されて頷く。

「ここに座って」とベッドの上を指差し、何かお茶でも出そうと思ってさっき淹れていた紅茶を注いで渡す。

私もお兄ちゃんの隣に座って【どうしたの？】と打つと【心配だったから来た】と素直な言葉が綴られていた。



【ありがとう、大丈夫だよ】


【あんなの気にしなくていい】


【気にしてないよ、事実だし】


【そんなことない】



顔を見れば、お兄ちゃんは少し辛そうな顔をする。

お兄ちゃんはいつも優しくて、守ってくれて、私を否定しないでくれる。



【私、もっと頑張るから】


【無理しなくていいんだよ】


【もっとお兄ちゃんに追いつきたいもん】


【もう十分だよ】



でも、こういうところはあんまり好きじゃない。五条先生に似て、過保護すぎる。

私は大丈夫だよ。むしろ少しくらい突き離してくれなきゃ自由でいられない。



【お兄ちゃん！確かに、末裔だからっていうプレッシャーもあるけど、私は本当に呪術師として頑張りたいの！お兄ちゃん過保護すぎ！もうちょっと妹離れしないと嫌いになっちゃうよ(￣^￣)】



そう長文を打って一通り目を通したお兄ちゃんはあからさまに「げっ」と言う顔をして首を横に振る。



【僕はAが大事なんだよ！】



『(…私も、お兄ちゃんが大事だよ)』



大事で、大好きで、唯一の理解者だよ。

だって、私たちはみんなが当たり前にしていることができない。伝えられない。言葉を持てない。

だから、みんなより何倍も必要なことが多い。



【お兄ちゃん、大好き】



「僕もだよ」と頭を撫でられる。



【今日一緒に寝よーよ】



そう打つと、少し考えた後で「しゃけ」って頷いてくれた。



『つなまよ！』




お兄ちゃんが知ってるかは知らないけど、ツナマヨはお兄ちゃんの好きな具材だから私は好意を伝える時はなんとなくこれを使うようにしている。

お兄ちゃんは部屋の電気を消してくれて、一緒に布団に入ればすぐに眠りに落ちた。



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