I wish you a Merry Christmas ページ15
クリスマス番外編です。本編と全く関係ありません。
Aはクリスマスが好きだった
イギリスの街は綺麗に彩られ、雪が積もった街は夜になるとキラキラと輝きを反射させて、よりいっそう美しくその瞳に映るのだ
行き交う人々は笑い合い、暖かい家では美味しいご馳走と絶え間ない幸福と輝きが訪れる
しかし、この世界に来たAは大好きなクリスマスの景色を見ることが出来なかった
それでも感じることはできた
｢A、寒くないか？｣
シリウスのそんな声でAはハッと顔を上げた
真っ白な世界に目を閉じていてもチカチカとしてくる視界の端に影として黒が映る
その姿にホッとしてAは微笑んだ
『えぇ、大丈夫。シリウスの保温袋のおかげでもあるわ』
そう言ってAはシリウスからもらった前世で言うかいろのような袋を振って見せた
今、2人はリリーとジェームズにあげるクリスマスプレゼントを買いにマグルの街に繰り出していた
ここはリリーに連れられ、Aも何度も来たことのある馴染みある街だったので、地理的に目が見えなくても何となく分かっているためあまり問題はなかった
｢それにしても今年の冬は寒すぎないか？俺たちにとって最後の冬なのに｣
『これもイギリスの良さよ』
Aの嬉しそうな言葉にシリウスはそうか？というように片眉を上げた
『それよりリリーとジェームズに渡すプレゼントは決めてる？』
｢ジェームズはもちろんな。だが、エバンズは…｣
シリウスはそう言って唸った
その声にAはクスクス笑い、あることを思いついてシリウスと組んでいた腕を引いた
『それじゃあ、リリーへは私が決めてあげる。来て、とてもいい店があるの』
そう言ってシリウスを引っ張るように歩きながらAは人混みを避けて、踏まれすぎて固まった雪の感触を楽しみながら着いた店はアンティーク調の可愛らしい雑貨屋だった
『リリーが前に見ていたの』
｢よく……｣
覚えていた、と言うべきか、見ていた、と言うべきか分からずシリウスは口ごもった
『ふふっ、冬休みになるとリリーに連れてこられたの。リリーがいつも買うのはツリーに飾るオーナメントだけだけど、それでもいつも…』
そう言いながらAは迷路のような店内を歩き、1番奥の棚に来ると、指で目線と同じ位置の棚をなぞり、ある1つの商品の前で指を止めた
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サンマ(プロフ) - ボガリズエッドさん» こちらこそありがとうございます！感動していただけて良かったです！ (2023年3月13日 9時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
ボガリズエッド(プロフ) - 素敵な作品に出会わせていただき、ありがとうございます！！最初から一気読みしました。こんなにも納得できて全員幸せなお話感動しないわけが無く、ただいま余韻に浸っています。最高です！！ (2023年3月12日 22時) (レス) @page38 id: f1342d7e58 (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - 七志さん» こちらこそお読みいただいて、ありがとうございます！この作品のシリウスはかなりかっこよく作ったつもりだったのでそう言っていただけて嬉しいです！！ (2023年3月9日 18時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
七志(プロフ) - 【１】から一気読みしてしまいました…！！文章の作りや言葉が綺麗で読みやすく、イチャイチャにきゅんきゅんして、ハッピーエンドでとても面白かったです！ シリウスかっこいい！最高です！ありがとうございました！ (2023年3月9日 11時) (レス) @page38 id: 83eeb09375 (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - 柊木さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます！こちらこそ読んでくれてありがとうございました！ (2023年1月4日 15時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年12月1日 13時
