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ウィリアム・テイラーとしてAに話しかける日々はシリウスの中でジェームズといるのとはまた違った癒しを与えた
ウィリアムが語る話にAは楽しそうにそれを聞き入る
その素直さと無邪気さがシリウスにとっては酷く尊い存在に思えた
騙している罪悪感は徐々に膨らんで、Aと仲良しのリリーからウィリアムの名が出た時、シリウスはとうとう隠し通せ無くなってきたことを本格的に悟った
『誑かされてないわよ。リリー、誤解してるわ。彼は私を利用しているわけじゃない』
Aがウィリアムを庇えば庇うほど、シリウスの心臓は悲鳴をあげた
｢あぁ、でも、エバンズの頼みなら僕が聞かないわけにはいかないから。探しておくよ。見つけたら、エバンズとAがいる時に目の前に差し出す｣
Aのところを強調して言ったことに対し、Aは微笑んでジェームズを見上げた
『ありがとう、ジェームズ』
｢ありがと、ポッター｣
｢お安い御用さ、お嬢さん方｣
ジェームズはそう言って、待っていたシリウスと一緒に男子部屋へと駆け上がった
そして何も言わないシリウスをくるりと振り向く
｢ウィリアムは君なんだろう？｣
確信めいた態度で聞かれた質問にシリウスは狼狽えることなく頷いた
ジェームズは呆れたため息を吐き出す
｢まったく、君ってやつは……確かに僕ら最初は彼女を軽視してたけど、もうやめただろう？なんでまだからかっているような真似をするんだ？｣
｢からかっている訳じゃない｣
シリウスは呟くようにそう言って首を振った
｢シリウス……君はシリウス・ブラックなんだ。他の誰にもなれない。Aだっていつか必ず君の存在に気づいてしまう｣
そうだ、ジェームズとAが近くなりすぎたのだ
親友であるシリウスの声が聞こえないことに彼女は心底不思議に思うだろう
｢分かっている……だが、どうしたらいい。最初は軽い気持ちで吐いた嘘だったんだ。けど、気づけば彼女と友人になってしまった｣
｢彼女の信用っぷりから見て、友人どころか親友までいってそうだったけどね｣
そう言ってジェームズは呆れたようにベッドの縁に座った
シリウスは俯いて眉を寄せ、考えた
真実を明かしても彼女に軽蔑されない方法を
そしてそんな親友を見て、ジェームズは天井を見上げて仕方ないというように首を振った
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サンマ(プロフ) - ボガリズエッドさん» こちらこそありがとうございます！感動していただけて良かったです！ (2023年3月13日 9時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
ボガリズエッド(プロフ) - 素敵な作品に出会わせていただき、ありがとうございます！！最初から一気読みしました。こんなにも納得できて全員幸せなお話感動しないわけが無く、ただいま余韻に浸っています。最高です！！ (2023年3月12日 22時) (レス) @page38 id: f1342d7e58 (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - 七志さん» こちらこそお読みいただいて、ありがとうございます！この作品のシリウスはかなりかっこよく作ったつもりだったのでそう言っていただけて嬉しいです！！ (2023年3月9日 18時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
七志(プロフ) - 【１】から一気読みしてしまいました…！！文章の作りや言葉が綺麗で読みやすく、イチャイチャにきゅんきゅんして、ハッピーエンドでとても面白かったです！ シリウスかっこいい！最高です！ありがとうございました！ (2023年3月9日 11時) (レス) @page38 id: 83eeb09375 (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - 柊木さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます！こちらこそ読んでくれてありがとうございました！ (2023年1月4日 15時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年12月1日 13時
