青のきみ : ×in

甘くて暑くて inym ページ38

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in.s

(ノンリアル)


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「あついよやまだ、」

「そんなこと言って〜嬉しいくせにっ！」




いや、嬉しくもなんともないから。





きゅんとはするけど、可愛いけど、



猛暑の日に布団被ったまま抱きついてくるばか、どこにいるんですか。




「セミもすっげぇ耳障りだし、」


「みーんみーん」

「え、もうほんと今日のやまだすっげぇ絡みがうざいんだけど。」




甘えた、というわけではなさそう。
ただひたすら俺の嫌がることをしてくる。というか構って感がすごい。




「うざいとかひどい…」

「しらね」

「…… 伊野尾ちゃんのこと好きでやってるのに…」




急にしゅんとして、その時セミの鳴き声も止まって、静かな空間が俺らを包んだ。

シーン、と黙り込むやまだと俺。
だって、なんて返せばいいか分かんねえし、


今日ほんとに可愛いすぎるし、やまだ。




「はぁ………もう、分かったから拗ねないで、？」

「… ため息つく伊野尾ちゃん、やだ」



「は…、？」



「俺が鬱陶しいからため息ついたんでしょ？



もうやだ、嫌いだもん、…………」




ほんとに今日のやまだは一体なんなんだ。
いつもはこんなに構ってちゃんじゃないし、掘るのは俺だけどここまで可愛い感じじゃないし、



何より、『やだ』とか『だもん』などの言葉が俺の心臓を締め付けた。



いつもはすっげえ口悪いくせに、調子狂う、




「熱でもあんのかな、」




それだったら全然問題ないのに、




というのもやまだが熱を出すと別の人格が出てくる。
そう、今日みたいな感じで。




「ぎゅーしよっ、？」

「してるじゃん」

「ちがう、伊野尾ちゃんがぎゅーしてない！」




…………… ちゃんと腰に腕をまわせと？

上目遣いで早くやれと目で俺に訴えてくるから仕方なく腕をまわして抱き寄せた。



でもさ、暑いんだって。やまだは暑くないの？




こいつ、熱中症とかじゃないよな？




「ねぇ、あつい」

「布団なんて被ってるからでしょ。」

「だって、、寒い、、」





「…………は？」

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