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ひかるはご飯のあとも、「汗かいてない？大丈夫？」って甲斐甲斐しくお世話してくれて。
そうやって心配してくれるのが嬉しい。
ひかるが優しいから調子乗って、薬を口移しで飲ませてって言ったら怒られた。
どおして？？？
ひかるの基準がわからんぞ…
「うぅ、いたいぃ〜 殴ることないのにぃっ」
「すぐ調子乗るんだから、もうっ！」
「ぜんじんるいの夢じゃん、風邪ひいたときの恋人からの口移しぃ！！」
「ばかなんじゃないの！？もうっ！！
全人類が慧みたいなことばっかり考えてたらとっくに滅んでる！」
ひかるがまたぷりぷり怒ってる…あ、怒らせたの私か…
「ごめんてばぁ…だってひかるが色々してくれるの嬉しんだもん…。あたしの為だけにやってくれるの」
「……もぅ、」
また怒れないじゃんって呟いたひかるに、ほっぺたを掴まれた。
「うぅ、ひかりゅいたひ」
「いーから、はやく元気になりなさい」
「ふぁい」
「そのためにはふざけたこと言わないで大人しく寝てること！わかった？」
「ふぁい」
「はい、これで薬飲んで」
「…ふぁーい…」
「あきらかに落ち込んだ声出さないっ！口移ししないからね！」
「え〜ん(泣き真似)」
「(無視)」
ぐぅ、だめか…！
仕方なくひとりで薬を飲む。
「のんだよひかるぅ…」
「はい、じゃあ片付けてくるから」
薬のゴミを受け取ったひかるの手を掴む。
「ひかる…やっぱちゅうして…」
「はぁ！？もー言ったそばからっ…」
「ちがう！ちがくて！！大人しくねてるから、頑張ってなおすからっ…せめてほっぺたに…」
ひかるは目を見開いたあと、なんだか考えるような難しい顔をいくつもして、やっと私を見た。
「…私がしたあとに襲ったりしたら絶交するからね」
「わかった、ぜったいしない神に誓う！！！」
キリッと見上げると、ゆっくり近づいてくるひかる。
ほっぺたに、柔らかい感覚とリップ音。
唇を離したあと、ひかるは私とおでこを合わせた。
「…慧がはやくよくなりますように」
「……！！」
「こら！！ステイ！！」
「ふぁい！！」
うぅ、我慢できなくなるとこだった…
ひかる可愛すぎ、尊すぎぃ…
天使？聖母？ほんと可愛いなぁひかる…
「…(はやくえっちしたい…)頑張ってはやくなおす…」
「…うん」
たぶん私の邪な気持ちを知らないひかるは、優しく微笑んで頭を撫でてくれた。
絶対はやく治すからね。
Fin*
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作者名：みつあめ | 作成日時：2020年11月29日 0時
