倉子ちゃんの決意〜そして物語は新たなストーリーへ ページ9
倉子side
私の幸せって何なんだろう。
子供の頃から両親から、
倉子ちゃん、大きくなったらね、
裕福な財力のある人と結婚したら、一生楽に
生活できるんだからね、って言われ続けた。
楽に暮らせる＝幸せ？
お金がある＝幸せ？
幸せ＝？
幸せの定義がわからなくなっちゃった。
「倉子、何か悩みある？」
学食で一緒にランチを食べていた丸子が声をかけた。
「え？何で？」
「何かぼぉっとしてるから。」
「そんなこと·····。」
「あるわよね。
私の目は誤魔化せないわよ。
倉子、ちゃんと白状しなさい！」
見透かされてる。
丸子にはかなわないわ。
「あのbarに関係あるんでしょ。
随分行ってたみたいだけど。」
「うん、ちょっと気になることがあって。
でもそれも解決したわ。」
「ほんまに？」
「何？その疑いのある眼差し。」
「だって、スッキリした顔してないよ。」
あー、図星だ。(笑)
「丸子、私ねバイトしようと思って。」
「え？倉子が。
別に働かなくても、」
「そうなんだけどさ、」
「なら、なんで？」
「人生勉強っていうの？
私お嬢様で育っちゃったから、何も経験してないのよ。」
「ふーん、だから？」
「な、何よ！」
「それで？(笑)」
「これから社会にでるのに、いろいろ経験しておかなきゃ、と思ってさ。」
「あら倉子、社会にでるつもりなの？
玉の輿はどうなったのよ。(笑)」
「とりあえずは、まだいいわ。」
「ふーん、それでバイト先は決まったの？」
「これからよ。」
「私もやってみようかしら。」
「丸子も？」
「確かに何事も経験しなくっちゃね。」
「うん。」
「私達の自分探しかしら。(笑)」
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作者名：niko | 作成日時：2019年12月27日 22時
