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その後雷門がシュート練習をしていると、何を思ったのか杉森と下鶴は河川敷のフィールドに向かって歩いてきた。白石はすぐに気付いて『守』と円堂にそちらを向かせる。
「うぇっ!?……アイツ等入ってきやがった」
杉森と下鶴の姿を見て円堂は一旦練習を止めると、練習に乱入してきた彼らに駆け寄った。
「御影専農のキャプテンだよな?練習中にグラウンドに入らないでくれよ!」
「何故必殺技の練習を隠す。」
「え?」
「今更隠しても無駄だ。既に我々は君達全員の能力を解析している」
「評価はD-だ。我々には100%勝てない」
なんのこっちゃ分からない円堂は少しきょとんとすると、すぐに笑顔になる。
「勝負はやってみなくちゃ分からないだろ!?」
「勝負?これは害虫駆除作業だ。
そこにいる白石Aを除いてはな」
『!!』
その言葉に白石は不愉快だと言わんばかりに眉を寄せ、2人を睨み付けた。尾刈斗中の監督もそうだったがこういう時に別格扱いをされることを、白石は好んでいなかった。
杉森が口にした害虫という言葉が気にくわなかった雷門も野次を飛ばすが、そんな彼等に「やめろ!」と声をかけ、止めたのが円堂。
「……俺達を害虫と言ったのを取り消せ」
「事実を述べたのだが」
「理解できないとは思わなかった」
事実であれば何を言ってもどんな伝え方をしても許されると思っているのだろうか。
追い討ちの言葉に、円堂はついにキレ、「俺達の必殺技を見せてやる!」と決闘を申し込む。
「お互いにシュート1本。止められるかどうかで決着をつける!いいな!?」
「我々はその必要を認めない」
「そっちはそうでもこっちは納得出来ないんだ!」
「何を?」
「俺達みーんなの気持ちがだよ!」
「何故そうなるのか不明だ」
「ぐっ」
説明にしようにも頭が固すぎて全く意味を汲んでくれない2人。それでもめげずに口を開こうとした円堂の肩を、傍観していた白石が強く引いた。
『言葉だけで勝てないと言われても納得できない。だから、それを証明してほしい……ってわけ』
『合ってる?』と白石が円堂を振り返ると「ああ!」と勢い良く頷く。
「理解した」
「よっしゃあ!通じたぜ!見てろ、絶対に負けないからな!」
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作者名：-naki-
x他1人 | 作成日時：2018年6月3日 13時
