【イナズマイレブン】怪傑の奇術師【男主】Ⅱ (ページ39)

今日:11 hit、昨日:4 hit、合計:31,253 hit

89 ページ39

「「「監督になってください!お願いします！」」」

監督になってくれるかもしれない希望を抱いたメンバーは、すぐさまに雷雷軒に駆け込んだ。初めて来た雷雷軒の店内をぐるりと見渡した白石は、出入りする人の邪魔にならないように土門の隣に逃げる。

「仕事の邪魔だ」

「すみません……
あの!俺のじいちゃん知ってるんですよね?秘伝書のことも知ってた。だったら、サッカーも詳しいんじゃないですか?」

「あるいは、円堂のおじいさんとサッカーをやっていたんじゃないですか?」

土門の言葉に、店主の瞼が動いた。

「それ本当か!?」

「勘だよ。秘伝書のことを知ってたんだ。
伝説のイナズマイレブンだったんじゃないのかなって」

勘とは言えど中々有力な説ではある。
以前この場所で行われた秘伝書のことについて、熱を出していた白石はなにも知らないが店主の反応を見るに良いところをついた言葉だと確信した。

「……あの時俺の言ったことを忘れたのか」

「え?」

「イナズマイレブンは災いをもたらすと言ったろ。恐ろしいことになるだけだ」

「でも、俺達ここまで来たのに!全国に行けるんだよ!!」

円堂の熱の入った視線と声に、雷雷軒の店主は数拍おいてから「あのな」と口を開いた。

「注文しないならとっとと出ていけ」

「だ、だったら注文すればいいんだろ!?ラーメン一丁!!」

「はいよ、ラーメンね」

『……なぁ守』

「なんだよ」

『君、財布持ってるの?』

「……あ」

結果＿＿＿全員。店から出された。