【イナズマイレブン】怪傑の奇術師【男主】Ⅱ (ページ29)

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メイド喫茶を知らない夏未、そんな連中がよく勝ち進んでこれたもんだと言うマックス。次の対戦相手は尾刈斗中で決定だという栗松の言葉に、白石はもう一度ノートの文字を追う。

という所で一年マネージャーの春奈が「大変です!大変です～!」と部室の扉をあけ放った。

「どうした?」

「今準々決勝の結果がネットにアップされたんですけど……」

次に春奈の口から出てきたのは、勝つと思っていた尾刈斗中が敗れたという報せだった。

「あの尾刈斗中を倒すなんて…」

「どんなチームなんだ。秋葉名戸って」

「……これは行ってみるしかないようですね＿＿メイド喫茶に」

少し離れたところで話を聞いていた目金の一声に、部員全員が振り返って彼を見る。
最弱とまで言われていた秋葉名戸学園が名門尾刈斗中に勝利した理由が、メイド喫茶にあるというのが目金の主張だった。

「行きましょう!円堂くん!!」と喜々として円堂に詰め寄る目金とは対照的に、どこか渋っている様子の円堂。

「僕たちは秋葉名戸学園のことを何も知りません…。これは、試合を有利に進めるための情報収集なのですよッ!!」

「な、なるほど……
よし、行ってみようぜ!!」

「マジかよ!?」

「ああ!Aは……どうする?」

『俺はパスしとこうかな。
こんな足だし、場所的に浮いちゃいそうだ』

『だからしっかり情報収集してきてね』と言ってノートを春奈に返却する白石。

円堂以外の部員は、そりゃ白石みたいな奴がいきなり来たら怪我以前に浮くのも無理ないだろうな、と彼の容姿の良さを改めて痛感しながら、メイド喫茶に行くべく準備を始めた。