【A3!】清純派女優の裏の顔【摂津万里】 (ページ2)

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裏の顔1 ページ2

万里side

久しぶりに学校に行き

席に着く

「おはよう、万里君」

隣から声をかけられ

そっちに顔を向ける

そこにいたのは

美神A

絵にかいたような優等生で

クラスの委員長もやっている

男女共に人気

『清純派女優』として絶大な人気を誇る女優でもある

「清純」という言葉は美神Aのために
あるのではないかという奴もいる

万里「おー…。」

適当に返事をして机に伏せた

はっきり言って俺はコイツが苦手だ

いつも笑顔で何考えてんのかわかんねぇし

人が嫌がりそうなことを率先してやる

…ただ、周りから『いい人』って思われたいだけじゃね?

「やっぱ、美神さん今日も綺麗だな…。」

「美神さんが彼女だったら毎日幸せ
なんだろうな～」

「お前馬鹿だな。今人気絶頂の女優
と付き合えるなんて夢のまた夢だろ!」

「でも、付き合えたら最高じゃね？」

「そりゃそうだろ!頭がいい、美人なだけじゃなくて
料理、裁縫、家事全般得意って噂聞いたぞ」

「なんだそれ、神か」

どーせ噂だろ

それにあんな奴が彼女とか

絶対つまんねぇだろ

まず鬱陶しい

授業中に寝てると起こしてくるし

その後にノート取らなくて
大丈夫なの?とか聞いてくる

テスト前に適当に勉強すればなんとかなるっつーの

本当に鬱陶しい

なんでこんな奴が好かれてんのか

理解ができねぇ…。

何があってもこんな奴好きになれねぇわ

そう思っていた

『今日までは』

・

・

いづみ「はぁ…。」

寮に帰り談話室に入ると
監督ちゃんがため息をついた

万里「どうしたんだよ、ため息なんてついて」

いづみ「万里君…。実は人手が足りなくて…。
料理とかは臣君や綴君が手伝ってくれてるけど
他にも洗濯や掃除とか…さすがに1人だと大変だなって…。」

万里「男いっぱいいるから手伝ってもらえばいいだろ」

いづみ「ダメだよ!平日は仕事が学校あるし
稽古で疲れたりするからしっかり休んでもらわないと…。」

たしかにそれも一理ある

いづみ「万里君の知り合いで誰かいないかな?」

万里「俺の知り合いで?」

そう言われても、俺の知り合いで家事できたり
する奴なんて…。

万里「あ」

一瞬頭に浮かんだのは美神Aだった