第85話 ページ36
鬼道｢攻守の切り替えを早くするんだ！｣
ｳｨｰﾝｯ!
鬼道｢戻れ！フォーメーションを崩すな！｣
壁･栗｢うわっ！｣
木暮｢うっ！｣
一･土｢うわあっ！｣
鬼道｢もう一度だ！｣
例え罠だとしても、ここで強くなって、イプシロンを倒す。
お昼になると、浦部さんが大阪名物をたくさん持ってきてくれた。
浦部｢大阪名物大集合！美味いもんサミットや！｣
皆｢いっただっきまーす！！！｣
円堂｢あれ？吹雪は？｣
A｢まだ特訓してるのかも。私、呼んでくるよ！｣
私は、吹雪君の所に向かった。
ﾊﾞｰﾝｯ!ﾊﾞｰﾝｯ!
ｳｨｰﾝｯ!
A｢吹雪君、お昼ご飯だ…｣
吹雪｢うっ！ハァ…ハァ…くっ…｣
A｢吹雪君…｣
私は、その場を後にした。
その日の夜、私はトレーニングマシンの前にいた。
あのデザームを倒すには、私ももっと強くならないと。
じゃなきゃ、皆を止められない。
皆に、楽しかったサッカーを思い出してもらえない。
A｢ふっ！｣
ﾊﾞｰﾝｯ!
私の特訓は、明け方まで続いた。
ｳｨｰﾝｯ!
朝になり、皆が入ってくる。
円堂｢あれ？A、早いな！｣
A｢うん…ちょっと目が覚めちゃったんだ。｣
息を整えて、円堂君に笑いかける。
ｳｨｰﾝｯ!
鬼道｢よし、少し休憩しよう。｣
私は水を貰おうと、空になったボトルを持って、木野さん達の所に向かった。
A｢木野さ…｣
木野｢エイリア学園のこと…｣
A｢…！｣
木野｢ジェミニストームやイプシロンって、どんな思いでサッカーやってるのかなって思って…やっぱり、地球征服のための手段でしかないのかな？｣
A｢…｣
円堂｢秋…｣
木野｢それは、心を感じないからかな？｣
円堂｢心？｣
木野｢だから試合していても、皆辛いだけに…｣
A｢…｣
円堂｢俺、あいつらとの試合、辛いだけじゃないぜ。｣
A｢…｣
円堂｢今までと同じくらい、楽しんでる。
そりゃあ、シュートを受ける時、めっちゃ痛かったりするけどさ。でも、そんな事も引っ括めて、楽しいんだ！
だって、俺サッカー好きだから！｣
A｢…｣
円堂｢それに思うんだ。
あいつらも本当は、サッカーが好きで、楽しいって感じてるんじゃないかって。
どんな悪い奴だとしても、好きじゃなきゃ、あんな凄いサッカー出来るわけないからさ。｣
A｢…｣
私は、その場を去った。
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年10月5日 21時
