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Aside
「ごめん、ちょっと言ってくる」
そう言って私が部屋を出ようとすると誰かが私の手首を掴んで止める。
「今1人で行動したら危険すぎる、俺もいく」
チシヤが私にそう言う。
そう言えば初めて鬼ごっこのゲームで会った時もこんな場面があったな、そんな事を思い出して少し思い出に浸った。
でも、迷惑はかけたくない。
「大丈夫、私の生命力の強さ知ってるでしょ?」
なんて少し面白可笑しく笑ってみせる。
本当は少し怖くて心細いけど、少しでも役に立ちたい。
その思いが勝っていた。
「わかった、必ず生きて。その顔を見せて。」
チシヤはそう言って手を離した。私は頷き、クイナの方を見て手を振った。
クイナも「無事でな」と声をかけてくれた。
扉を出て事務室へ向かった。
所々銃声が聞こえるが近くではない、周りに最善の注意を払って移動した。
事務室という看板がついた扉を見つけた。
耳を扉に当てると中からはやはり何かを探すような物音がする。
もしかしたら中にいるのは魔女かもしれない。
警戒しながら相手に気づかれないように扉をゆっくり開ける。
そして電気のスイッチを押した。
中にいたのは武闘派でもアリス達でもなくて、アンだった。
アンは私を武闘派だと思ったのか屈んでいた体を戻してこっちに視線を向けた。
「..A」
アンは私だとわかって安心したのか、また何かを探し始める。
「アン、何してるの?」
「暇なら手伝ってくれる?」
何故ここで、何を探しているのかそれを何に使うのか何一つ
わからなくて混乱した。
「アン、魔女なの?」
こんな事本当は思ってない、疑いたくもなかったけどこんな所で何かを探してるのは誰がどう見ても怪しい。
「残念」
物を探しながらそう言う。
「Aは?」
次はアンも動きを止めてこちらを見て言う。
私は何も言えずに突っ立っているとアンは「違うか」
と言ってまた探す。
「こんな状況で魔女探しを必死にしてる人は魔女じゃない」
「魔女なら時間稼ぎをしてずっと隠れてるか、殺戮に加担して時を過ごすはず」
そんな憶測を次々にアンは発する。
確かに、魔女がする行動としてはその2つのどちらかだろう。
「..確かにそうだけど、何を探してるの?」
そう質問するとアンは「魔女探し」と当たり前のことを言う。
「あった」
アンは棚を開けて何かを取り出した。
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ayn. - クイさん» 初コメありがとうございます♡とっても嬉しいです!これからも頑張りますのでよろしくお願いします✨ (2023年2月17日 17時) (レス) id: 6fff18c5cc (このIDを非表示/違反報告)
クイ(プロフ) - 初コメです!キュンとしたりハラハラしたりめちゃくちゃ面白いです!更新楽しみにしています! (2023年2月15日 22時) (レス) id: 5923468ba0 (このIDを非表示/違反報告)
ayn. - あかねさん» 初コメありがとうございます🎵めちゃめちゃ嬉しいお言葉すぎます♡これからも楽しんでいただければ幸いです!よろしくお願いします✨ (2023年2月7日 20時) (レス) id: 6fff18c5cc (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 初コメ失礼します!この小説すっごく面白くて大好きです🥺更新大変だと思いますが、これからも頑張ってください💪 (2023年2月6日 6時) (レス) @page8 id: b290921bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ayn. - 金成さん» ご報告ありがとございます( ; ; )早急に外して参りました、教えてくださらなかったらそのままでした、本当にありがとうございます(>_<) (2023年2月5日 20時) (レス) id: 6fff18c5cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ay. | 作成日時:2023年2月4日 20時