消えたがり 【3年A組】

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刑事さんがそう言った途端、みんなが熊沢さんに視線を集める


でも、当の本人は立ち上がり、勢いよく否定した


熊「違う、私じゃない！

私は大会の日はゼリーしか食べてないって言ったでしょ？」


柊「え、あ！そうだった、すまない熊沢！

先生、間違えちゃったよ〜」


郡［ちょっと待て、どういうことだ！］


柊「刑事さん

いや〜、大変素晴らしい洞察力でした

しかしあなたは、内通者を信じ過ぎた」




内通者…がいるの？



柊「でも直前でAに気付かれそうになって、先生焦ったよ〜」




悪かったな、怖がらせて

軽く微笑みながら先生は私にそう言った



でも、私はさっきの氷のような瞳をした先生が忘れられない

…あれは、本当に柊先生なの…？




でも、クラスのみんなは真犯人に驚きを隠せないでいた


宇「…てことは、あのフェイク動画を撮ったのは里見…？」

真「お前があの動画を撮ったのか？」

里「…ああ」



サッカー部のエースで、みんなの人気者で


そんな里見くんがなんで…？




茅「なんで動画なんか撮ったの？

澪奈が何したの？」


里「言いたくない」

香「ちゃんと答えなよ！」


里「俺はあいつに傷付いけられた！だから傷付けようと…」


柊「里見お前は、初めからドーピングのフェイク映像を作る為に、あの動画を撮ったのか？」


里「いや？

景山を陥れる為ならなんだって良かった！

あの動画があんな風に加工されてて驚いたよ」


柊「ならお前が加工したわけじゃないんだな？」


里「ああ…

宇佐美の鞄にDVD入れたのも、俺じゃあない」






まだ、景山さんの死に関係する人がいるの…？






柊「お前と景山に何があったのかはこの際どうでもいい

俺が知りたいのは一つだけだ

…お前は、本当に景山が苦しむ姿を見たかったのか？

それが、明日を生きる活力になったのか！？」



里「活力ってなんだよ…」




先生の言葉を嘲笑うように里見くんは呟いた




柊「…ある刑事の話をしよう」

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