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ページ33

私は必死にもがくけれど、先生の力に叶うはずがなくて


甲「おい、てめぇ、どういうつもりだ…」


柊「…これは景山との約束だ」





クラスがざわつく


「先生…私…」

柊「…それに、お前にとったらこっちの方が苦しいだろ?」


…え?



柊「自分なんていつ消えても構わない…

そう思ってるお前は、自分よりも他人が傷つくことを何よりも恐れる


…もし俺がボタンを押せば、お前以外はどうなるか、想像してみろ」




私だけ…生きるの…?



私の顔が絶望に染まったのを見て、先生は僅かに顔を歪めた、少し苦しそうに


それでもそんな顔は一瞬で消え、すぐに先生はみんなの方を向いた



柊「甲斐!お前がそこから一歩でも動いたら、ボタンを押す」


甲「ふざけやがって…!」


今にもこちらに来そうな甲斐くんをみんなが止める


柊「ほら、どうした?

ハッタリだと思うなら来いよ」



「やめろよ、甲斐!」
「お前が行けば…俺たちも!」
「やめなよ!」


甲「上等だ…」



先生がニヤリと笑いながらボタンに手を近づける





「名乗り出ればいいんでしょ!?」




そんなとき、クラスに響いたのは諏訪さんの声だった


諏「言ったよね…

澪奈のフェイク動画の投稿者が名乗り出れば、今日死人は出ないって…


ってことは!

そいつがやったって自白すれば!

あたしたちは助かるってことだよね」






柊「そうなるね」




先生はゆっくり頷いた





すると、みんなが口々に犯人に懇願し始めた


秋「…誰なのよ…

さっさと名乗ってよ!」


諏訪「分かってんでしょ!

みんなが助かるにはアンタが名乗り出るしかないんだよ!」




「誰かわかんないけどお願いだから助けてよ! 」
「もうあんな投稿気にしないから!」
「死にたくない……!
「はやく言えよ!」
「お願い!」
「誰なの!?」
「お願いします、俺たちを生かしてください!」
「言えよ!」
「頼むから!」
「誰だ!」




悲鳴にも近い声


焦りからかみんながみんな、助けを求め出す




チラリと宇佐美さんを見ると、離れていてもわかるくらいに焦りと不安に溢れた顔をしていた


肩で息をし、涙目になりつつある




…怖いんだろうな


…でも言わなきゃ、みんなが…






そのときだった





「私です!私がやりました…」







声を張り上げたのは宇佐美さんではなくて、茅野さんだった

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sei(プロフ) - 楽しんで読ませてもらってます!私にもその文才欲しいくらいです。・゜゜(ノД`) (2019年3月21日 17時) (レス) id: cd07a6348c (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - 諸行無常系女子さん» ありがとうございます!頑張りますね( ̄^ ̄)ゞ (2019年3月18日 18時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
諸行無常系女子 - 楽しく読ませてもらってます!これからも頑張ってください(*^o^*) (2019年3月18日 14時) (レス) id: 30d23c8fcb (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - ラビットさん» ありがとうございます!ラビットさんのお言葉、とっても励みになります! (2019年3月17日 23時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ラビット(プロフ) - ものすごく面白くて続きが気になります!更新頑張ってください! (2019年3月17日 19時) (レス) id: 80ad6ef553 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バボちゃん | 作成日時:2019年3月14日 20時

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