【A3!】天才ちゃんの化けの皮。2nd

#64 ページ18

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Settsu side.






晩飯を食い終わったあとくらいのころ。
そろそろ由井ちゃんが帰ってくるころか、なんて思っていたらすごく大きい音で扉が開いた。






「おっ、おかえり由井ちゃん。…どーした？」




「Aちゃん？！顔真っ青だよ？！」







バタバタと勢いよく由井ちゃんが帰って来た。
でも、その様子はいつもと違いすぎる。
顔を見て見ると、監督ちゃんが言った通り真っ青だった。







そして、全力疾走して疲れたのか、その場にぺたんと座ってしまう。
俺は、それに合わせるように身を屈めた。







「どーしたんだよ、由井ちゃん。なんかあった？」






俺が尋ねると、由井ちゃんは言いにくそうにして…ゆっくりと口を開いた。







『お兄ちゃんに…ここにいるのがバレた…！』





「「「「は…？」」」」







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それから間も無く、由井ちゃんの兄貴はやってきた。
俺と同じくらいの身長に、めちゃくちゃ綺麗な顔。
由井ちゃんの目と同じ色の髪の毛、一流ブランドのジャケット。
由井ちゃんの兄さんだってことが十分すぎるほどわかった。







ちなみに、来てからの第一声が「俺のAを誑かしたのは誰？」で空気が凍りついた。





そして、今はテーブルで由井ちゃんと向き合って話し合ってる。
そして、由井ちゃんの隣には何故か天馬。






「で？何でAはそんな大切なことを俺に黙って決めたんだ？」





『お兄ちゃんドイツにいたじゃん。それに、私もともと一人暮らししてたし。』





「はぁ…。俺がこの研究さえ終わらせることができたらAと住めるのに…。」





『絶対イヤ。』





「天馬くんからも何とか言ってくれないか？」





「孝太郎さん…流石に厳しいです。」









由井さんは、俺たちの方をじろりと睨みつける。
うっわー…、明らかに怒ってる。







「Aの彼氏はどいつだ？まずはそいつを解剖してから話をしよう。」





『私彼氏いないから！そして解剖とか言わない怖いから！
…お兄ちゃんそろそろしつこい！』





「へぇ？それじゃあ、Aはお兄ちゃんよりこいつらの方が好きってことか？
…昔は俺の後をついて"お兄ちゃん大好き！"って言ってくれてたのに…！



あぁそれとA、樹から聞いたんだがイヤラシイ映画に出るってどういうことだ？」





『話逸らさない！』








顔を真っ赤にしてお兄さんに突っ込む由井ちゃん。
…何か、由井ちゃんもこんな顔するんだな。






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