【A3!】天才ちゃんの化けの皮。2nd

#63 ページ17

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Sumeragi side.






〈さぁ！今日もはじまりました！キミと愛なNight！
今日は、ついに！あの人にゲストに来てもらってるぞー！〉






《お邪魔します〜！由井Aです！
今夜はお招きいただきありがとうございます…！》





〈俺すっごく楽しみにしてたんですよ！〉




〈兄さんはあったことあるんでしたっけ？〉




〈俺はアニメのアフレコでな！今は…由井さんはウチの壮五と共演してるんですよね？〉




《はい！逢坂さんにはお世話になってて…》







風呂から上がって、なんとなく談話室のテレビをつける。
すると、アイドルの冠番組に由井が出ていた。
…このアイドル、今度由井と共演する奴がいるところだよな。







「あれ！テンテンなに観てるのー？って！由井ちゃんじゃん！超かわいいやばたん！！」






「こいつ…バラエティ出過ぎだろ…」





「由井ちゃんをテレビで観ない日なんてないもんね！テンテンはバラエティとか出ないの？」





「俺は役者一本だからな。…あいつは違うけど。」








テレビの向こう側で、ずるいくらい可愛い笑顔をアイドルに向けている由井。
…今でこそこの寮でそれなりに仲良くしているが、前まではそんなことなかった。
だから、なんかこの気分は久しぶり。






昔から、俺と由井はうちの事務所の看板をせおっていた。
2人とも演技力があって顔もよかったから、2人で仕事をさせられることはまあまああって。






そこで、俺は飽きるくらい大人たちに言われていた。
"Aちゃんの隣は、他のどんな子よりも天馬くんがいいね。すごくお似合い。"と。






俺から見ても奴はかわいい。
だから、それに反発することはなく…俺も、その通りだと思っていた。
だけど、最近それがわからなくなった。








〈いやー、やっぱこうしてみるとソウとAちゃんお似合いだよなぁ？2人とも優等生系美形だし。〉





〈ちょっ、大和さんなに言ってるんですか？！〉





《私には逢坂さんは勿体無いですよ…！》







メンバーにからかわれている2人は、腹が立つけどお似合い。
俺もあいつも歳をとって、今や高校生。
そして、あいつがバラエティに手を出してからは色んな男とのツーショットを見ることが多くなった。







俳優、声優、アイドル、歌手。…それから、劇団員。
別に好きとかじゃない。けど、腹がたつのはなんでだ。






「…あいつの隣が似合うのは、オレ様だろ…。」






意味がわからない。。



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