【A3!】天才ちゃんの化けの皮。2nd

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「ちょっと！A先輩に近寄んなポンコツ役者！」





「は？！なんでお前にそんなこと言わらなきゃならないんだ！
それとポンコツやめろ！」





『…頼むから私を挟んで喧嘩するのやめて…』







これは、最近私の身の回りでよく見る光景。
以前の着せ替えイベント()以降、私は瑠璃川くんと関わることが増え…そして、すごく懐かれた。







私でさえ、瑠璃川くんは他の人に懐くやうな人じゃないと思っていたから…団員の驚きはその数倍だったと思う。








だからよく瑠璃川くんのお部屋に招かれることが多くて…そして、皇くんとバトルをする。
ここまでがテンプレ化してきていた。







「じゃ、先輩今度はこっちの服着てね。あ、コルセットはオレがするから。」






『おっけー。ありがとう。』








瑠璃川くんに渡さられたのは、ふりふりのパステルパープルのミニドレス。
…なんでこうも、瑠璃川くんが作る服は私の好みどストレートなのか。







脱ごう。
そう思って服に手をかけたところで、瑠璃川くんが皇くんに言葉を浴びせた。







「横目で見んな、ヘンタイ。」





「ばっ、見てねぇよ！何なんだよお前さっきから！」





「ポンコツ役者がヘンタイだからオレがA先輩守ってるだけじゃん。バカなの？」





「うるせぇ！そんでオレ様はヘンタイじゃねぇから！」






きゃんきゃんと喚く皇くんに目隠しをして、瑠璃川くんは私のコルセット装着に取り掛かった。







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「…なぁ。」





『何？』





「オレはいつまでこれを付けられてるんだ…？」







ドレスに着替えてから、瑠璃川くんは何枚か写真を撮った後にいづみさんに呼ばれてしまい、部屋を出て行った。
私はメイクなんかをしたあとに服を観察していたけど…そういえば、皇くん付けっぱなしじゃん。







『似合うよ？ドM役みたいで。』






「えっ、ああ、まぁオレ様はどんなものでも…って！これは嬉しくねぇ！

あとドMじゃねぇ。」







そう言って、皇くんは自ら目隠しを外した。
そして、私を凝視してくる。






『…何？』






皇くんは、ぶつぶつと言いながら私の隣に来て、私の体を鏡に向かせる。
そして、自分も同じ方を向いた。








「…やっぱ、オレとお前ってさ…。
なんか、イイカンジじゃないか…？」






『え…』






「あ"ッッ、いや！！なんでもない！！」







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