［ONE PIECE］○○しないと出られない部屋

いちゃつかないと出られない部屋 ページ10

.


紗紅羅様リクエスト！ありがとうございます！






｢2回目もあんのかよ…｣

｢たった2回でそんな反応しないで欲しい｣

｢は？｣




俺以外ともこの部屋来たのか？

にこにことしながら言い放った革命軍の参謀総長にレティは平然と。

うん何回も。と答えられるぐらいには、サボが自分に手を出さないという自信があって。

それを分かっているからこそ、サボもレティに手を出したりはしないのだが。



"いちゃいちゃしないと出られない部屋"



こればっかりは、頭を抱えた。




｢いちゃいちゃって、何すればいいの？｣

｢あー…ほら、｣




おいで。なんて両手を開いたサボに目を瞬かせたレティは、勝手に納得してその腕の中に飛び込む。

警戒の欠片も無いその行動に、本当に男として見られてないな。若干落ち込んだサボはぽんぽんと頭を撫でて




｢…落ち着く｣

｢そりゃァよかった｣




このまま、この関係を壊したくない。と思うのに、全部とっぱらってしまいたくて。

少しだけ離れて、不思議そうな顔をする彼女の額に口付けた。




｢さぼく、｣

｢ごめんな、レティ｣




驚いたように見開かれたレティの目に、自分が映る。

俺以外を映さないでくれ、俺以外にそんな顔を見せないでくれ。俺以外に、触らせないでくれ、

どんなに願ったって彼女は聞いてくれないから、




｢大好きだよ｣

｢…うん。私も、｣




大好きだよ。

そのやわらかい笑みだけは、他のやつには見せないでくれ。


もう1度サボが強く抱き締めれば、がちゃりと扉の開く音がした。




｢サボくん、開いた｣

｢…おう｣

｢帰らない？｣

｢………おう｣

｢ふふ、｣




肩に顔を埋めるサボの頭を撫でたレティは、嬉しそうに目を細めて。

結局彼女は、兄妹の事が、1番好きなのだ。


2人が本部へと帰ったのは夜が濃くなってからだった。






.

口説かないと出られない部屋→←お風呂に入らないと出られない部屋

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す