片想い少女。【俺スカ】 (ページ39)

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そんな会話を..したはずだ。

「..なにかあったのかな..」

ﾁﾗりと見た光岡の席には..誰も座っていない。

原田「いやいや言ってる場合じゃないんだよ、貸せｪ!!」

廊下からそんな声が聞こえたと思ったら、のぶちゃんが走り去る姿が見えた。

数十分後、顔を真っ赤にしたのぶちゃんと一緒に教室に入ってきた光岡。

今泉「テスト始まるの、田中先生が待てって言うから待ってたんだよ?」

「テスト始まると、教室に入れなくなるからって」

原田「光岡、座ってテスト受けろ」

肩で息しながらのぶちゃんは力強く言った。

光岡「ごめん..ごめん!!
皆の点数が下がったら..」

川崎「うん..大して問題変わってないし大丈夫だと思うよ?」

堀江「ていうか時間なくなる方が怖いから早く座ってくんない?」

原田「な? 皆そんなに気にしてないだろ?
私が許せる社会を作る前にあんたの代がそういう風になっていくのかもしれないね」

光岡「先生にも皆にも許してもらってばっかじゃん」

原田「どこが悪いんだよバーカ!!
早く座れ」

クラスの皆を見回したあと、光岡は小さく笑って席に着いた。

明智「先生。光岡待ってたの俺達の賭けのためですからね?
全員で国語の点数あげたらっていう」

原田「あー、はいはい、それね。
..よし、これで全員座ったね?
答案用紙あるわよね?」

田中「はい、配ってます」

原田「じゃあ..

カンニングしろお前ら!!」

田中「はい初め!!..ん?カンニング?」

原田「私、テストの答え持ってきたから。

だって正直さぁ、テスト2回受けて点数下がったら可哀想じゃん?
だから国語はカンニングOKにしようかなって」

明智「それだと先生、賭け負けで言うこと聞かないといけなくなっちゃいますよ?」

原田「どーんとこーい!!」

のぶちゃんの反応を見て、つまんなそう..というか苛立った表情をする明智くん。

明智「先生!!俺らそんな事しなくても点数下がらないと思いますけど?」

原田「サービスだから」

ニコニコと笑うのぶちゃんと真反対の表情をしている明智くんは、席を後ろに向けた。

俺は黒板を絶対に見ねぇよ、と言いたげに。

明智「お前はカンニングすんの?」

「..できる雰囲気じゃないじゃん」

なんだか挑発気味の言葉にそう返して私も席を後ろに向ける。

こうして国語は皆後ろを向いてテストを受けた。