片想い少女。【俺スカ】 (ページ34)

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私、そしてのぶちゃんを光岡の彼女と勘違いした光岡ママは、夜ご飯をご馳走してくれた。

光岡「だから!
..なんでいるの?」

原田「なりゆき」

若林「..なりゆき..?」

「そんなことより食べてもいい?」

光岡ママが用意してくれたご飯は美味しそうでそう聞くと、呆れたようにため息をつかれた。

光岡母「今日はまたなんで家にいらっしゃったんですか?」

原田「お迎えのお手伝いをしたの、私たち。
ねー?」

光岡母「まぁ、すみません..。
この子、学校でどうですか?今日テストだったんですよね?」

光岡ママの言い方は、毎日息子が学校に通ってることを前提とした言い方だ。

隣の優馬と顔を見合わせる。

「..学校休んでること、言ってないの?」

お皿洗いの手伝いをしながら光岡ママに聞こえない声で聞いてみる。

原田「留年したらどうするつもりだったのよ」

光岡「留年したら辞めるつもりだったよ」

原田「母親に言わないで?」

光岡「お母さんは、大学行きなさいってずっと言ってくるけど、まぁこんな家だし。俺は行かなくていいっつったのによ」

「大学行ってなにかしたいことあるの?」

光岡「まぁそうなんだよね。
お母さんはどこでもいいから大学行けって言うけど..目的ないし、意味ないっていうか」

原田「目標とかなんかないの?」

光岡「俺..起業したいんだよね。
全国の母親が幸せになれるようなサービスを作りたい」

母親が幸せになるサービス..

光岡「なんかさ、母親って孤独なのかなぁって..。
全部俺らのために生きてるわけじゃん。
だから、自分のために生きてる時間ってどこにあるんだろうって。

母親が自分のための時間が作れるように..そんなサービスがあったらいいなって」

光岡はちゃんと母親のことを大切に思ってるんだろう。

母親の自由な時間..

その思いは..私と似ていて..正反対だ。