片想い少女。【俺スカ】 (ページ32)

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「..ちょっとまってよ」

私の声が聞こえないかのように先行く彼を追いかける。

「ちょ..まーくん..ｯ!」

彼ばっか見てたからか、踏み外した階段。

東条「だから、その呼び方すんなっつってんじゃん」

落ちそうになった私を支えた東条は、眉間に皺を寄せながらいう。

「1人で帰るなら一緒に帰ろうよ」

東条「俺は寄るとこがあんだよ」

「とか言ってｰ」

東条「つかさ。

何で俺にそんな構うんだよ」

「だって幼馴染じゃん、当たり前でしょ?」

なんて、大嫌いな言葉を使うと、東条は「あっそ」と一言。

東条「幼馴染のお前にいう。
そろそろ幼馴染離れしろ」

「なにそれブーメランじゃん笑」

東条「..明智とかといた方がいいんじゃねぇの?」

急な名前に戸惑って、思わず東条を見つめる。

東条「そっちの方がお前楽しそうじゃん」

「..なんで..」

ぐっと、零れそうな涙をこらえる。

届かないことぐらい分かってたじゃん。

そう言い聞かせて。

東条「ほら、最近お前はそーやってよく泣きそうになるし」

“Aや結衣を泣かすやつは許さない!“

“オレがぜーったいにAを笑わせてみせるからね“

“やくそくｯ!“

小さい頃の記憶なんて..

所詮思い出であり..

彼にとってはどうってことないものなんだ。

「..まーくんの馬鹿!
まーくんなんかテストで赤点とってのぶちゃんと2人っきりの居残り授業でもさせられてればいいんだ!!」

鞄で殴って、その瞬間に走り出す。

若林「わ、びっくりした..どうかした?」

原田「何よあんた。泣いてるじゃないの!」

心配そうに見つめてくれる2人を見たら..もっと涙が溢れてきた。