片想い少女。【俺スカ】 (ページ31)

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無駄にテンションの高いのぶちゃんの授業で爆睡してしまったからか、テスト勉強に励めた昨夜。

「..起こしに来てくれたっていいじゃんか!」

2人ともLINEで"起きろよ～"とか、"遅刻しないでね～"みたいな言葉のみ。

「あ、萌ちゃーん!!」

遠くに見える萌ちゃんに手を振りながら走って向かうと、近くに噂の光岡も立っていた。

里見「面白いと学校行きたくなんないの?」

ねぇ、と私にも問いかける萌ちゃん。

「そーだよ。
面白いよ?今のクラス」

里見「ってかなんで遅刻するの?」

光岡「今年から妹と弟を保育園に送り迎えし始めて..」

「光岡、長男なんだ」

光岡「で、送ってから学校行くといつも門閉まってたし..HRにも間に合わないし..なんかもういいかな、って」

里見「ふーん..でも今日テストじゃん..いくよ」

「ほらほら」

左手を萌ちゃんが。

右手を私が引っ張って光岡を教室に連れていく。

「..ほら、行くよ?」

萌ちゃんが教室のドアを開けてくれたので、手を引っ張って一緒に教室に入る。

「おはよ～のぶちゃん」

のぶちゃんに手を振ると、振り返してくれるが..みんなの視線は光岡に集まっていた。

原田「あんたが光岡?
初めましてよね。原田のぶおよ。

よろチクビ☆

なんで学校来なかったの?」

光岡「まぁ、弟と妹の面倒見たくちゃいけなくて..」

原田「あら大変ね。
今日は?テストだから?」

光岡「まぁ、間に合ったんで..」

原田「そう。ならもう大丈夫ね」

光岡「多分..」

里見「じゃあね、A」

「うん、ばいばｰい」

萌ちゃんに手を振って私も席に着く。

「いて」

席に着いた途端振り向いた東条は、私の額を甲で軽く叩いた。

東条「前髪のクセ、直ってねぇよ」

「うそ..最悪..」

ポーチの中から可愛いピン留めを取り出して前髪をとめる。

「どう?」

東条「ガキ」

いたずらっぽく笑って東条は前を向いた。

..かっこいいな、コンチクショウ