片想い少女。【俺スカ】 (ページ1)

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ヤバいオジサンだったらどうする?

「..なんの話?」

机に鞄を置いて結衣に聞くと、穏やかな笑みを向けられた。

川崎「担任、うちだけ新しい人に変わるみたい」

なるほど、と頷くと東条と目が合う。

口をぱくぱくして何かを伝えてくるけど..全く伝わらない。

川崎「..ここだけ巻けてないよ」

そんな私と東条を見て、ｺｿっと結衣が教えてくれた。

「..うっわ、最悪..」

堀江「それわざとかと思ってた」

「もも気づいてたの?」

堀江「結構目立つよ?」

ももの言葉に茜もうんうん、と頷いた。

「えぇ～..せっかくおろしてきたのに」

川崎「えぇ、なんでよ」

「目指せ彼氏ゲットだからね」

腰まで伸ばした髪の毛はくるくると綺麗に巻かれている。

川崎「Aはどんな髪型でも可愛いよ?」

「それ幼馴染フィルターかかってるから」

堀部「なにそれ笑」

ま..そのフィルター関係なく彼にとっては結衣が可愛いんだろうけど。

..だから同じようにおろしてみたのに。

明智「木原は可愛いよ?」

後ろからの急な言葉に勢いよく振り向く。

にこにこと笑っている明智くん。

「..明智くん、今度は何懸けたの?」

東条「だから言っただろ。キャーキャー騒ぐ女子じゃねぇって」

駒井「明智に言われたら木原も乙女な顔すると思ったのに..」

「乙女な顔ってなに笑」

川崎「うちのAで遊ばないでくださーい」

ぎゅっと寄せられて、嬉しくて頬が緩む。

駒井が馬鹿なことをし始めたので、また結衣たちと話してると急に明智くんの驚いた声が教室に響く。

椅子から落ちるほど驚いた明智くんは、駒井の胸ぐらを掴んだ。

明智「お前ｺﾗｧ!?

..ジョーダンだよーん」

江口「..ビビったぁ..!」

寿美江の言葉にいつもの教室の空気がもどる。

「..やっぱり苦手だな..」

今泉「何が?」

「え?あ、と..ハマグリゲーム?
人が驚いてるのとか見ると自分までびっくりするからさ」

さっき駒井達がやっていたゲームの名前を口にすると、「ちょっと分かるかも」なんて茜は笑ってくれた。

笑ってるのに笑ってない。

それが明智くんの印象だ。

きっと誰も気づいてない、彼の姿。