防弾のハイテンションボーイ 5

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ソラン


痛い。


足の鎖を引っ張り続けていたら、足が傷だらけになってしまった。


手も皮がむけて痛い。


「まじなんなの？！あーー、ムカつく！なんで俺がこんな目に･･･」


俺は、ただのアイドルだぞ？！


敵に狙われたり、サセンに守られなきゃいけないような人間じゃない！！


ｶﾞﾁｬｯ


また玄関扉が開く音がした。


今度は寝たフリをせずに、ちゃんと話しをしよう。


『･･･ご飯食べないの？ちゃんと食べないとダメだよ。』


「ねぇなんでこんな事するの？俺をみんなの所へ帰してよ。」


意外と冷静に話しができた。


相手はやっぱりうちのスタッフで、こんな事をするような人だとは思いもしなかった。


『もうアイドルなんて辞めた方がいい。貴方が傷つく所を見たくないの･･･貴方には幸せになって欲しい。お願い、どこにも行かないで。』


ポロポロと涙を流す姿は、いつも俺達を追いかけ回すサセンとは違う感じがした。


「俺の幸せってなに？ここにいる事が俺の幸せなの？･･･勝手に決めんなよ！！俺は、俺は･･･あいつらといたいんだ。」


『ダメ。ここにいなきゃダメなの。あの人達の所へなんか、行かせないから。それが貴方の幸せだよ。』


あーこの人にはきっと何を言っても通じない。


ここにいる事が、俺の幸せだと信じて疑わないんだ。


俺は、どうしたらいいんだ･･･


『ソランが食べれるもの買ってくるね。今度はちゃんと食べないとだめだよ。』


そう言って彼女は部屋を出ていった。

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