【呪術廻戦】ギャルと呪術-3-

124：ギャルと術式開示 ページ24

呪霊と拳を交える悠仁は、咄嗟に名指しを受け七海の方を向いた。
同時、隙ができた為呪霊に吹っ飛ばされる悠仁。

屋上はバッティング施設も兼ねているのか、悠仁が屋上を囲うネットに衝突するとディスプレイが反応をする。

｢やった、ホームラン！｣

タララタッタラー、と馬鹿にしてんのかと言いたくなるほど軽快な音楽とディスプレイに浮かぶホームラン演出に、Aははしゃぐ。
そんな彼女を、呪霊は水溜まりから水溜まりへ移動を繰り返しながら、Aを攻撃しようと動いた。

しかし、Aは軽々と避けるばかりで攻撃はしない。
まるで遊んでいるみたいだ。

｢貴方もさっさと仕事してください｣

七海の鋭い指摘に、Aは｢はいはい只今｣と呑気に返す。

べしゃりと地面に落ちた悠仁は、起き上がりながら｢術式とかってバラしていいもんなの？｣と半ば呪術界の常識に驚きながら尋ねる。

｢バラす事で術式効果を底上げしたりと、効果は様々あります。勿論、術式にもよりますが私のものは特に問題はないので｣

Aさんのもですよね？と、七海は未だ遊んでいるAに振る。

｢私のは、問題ないとかの次元じゃねーけどな。空間系術式は、バレた所で相手も対策が練れないのよ｣

水溜まりの呪霊は、中々攻撃が当たらない事に苛立ってか段々躍起になっている。

｢まぁ、まずは見ていてください虎杖君｣

七海が述べ、鉈を構えたと同時に彼の周りを呪力が包む。
向かってくる四足歩行の呪霊。七海は動かない。
正面から挑むつもりだ。
七海の術式の前では向かってくる事こそ危険であるという事を、四足歩行の呪霊は知る由もない。

七海が鉈を振りかぶり、四足歩行の呪霊とすれ違ったと同時、胴体から足から腕を綺麗に7:3で分断した。

最後に、七海は鉈を振り血を切る。

｢私からは以上です｣

｢や〜ん、七海クンかっくい〜！A惚れちゃう〜！｣

｢気色悪いです｣

｢お前それ先輩に言う言葉か｣

じとーっとした目を向けるが七海は相変わらず知らんふり。
七海はAに構うことなく、呆気にとられていた悠仁へ｢虎杖君、後ろ｣と促す。
はっと気づいた悠仁は、咄嗟に背後に回った呪霊の拳を受けるものの力の差に押され地を転がった。

Aが転がった悠仁を足で止める。

｢...A、俺の扱い...｣

｢はいはい、起き上がる。そろそろ開始するよレッスン。君の悪い癖と特徴、なんだった？｣

125：ギャルとレッスン→←123：ギャルと境界線

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す