457:ギャルと相反する ページ7
____俺はずっと、アンタが嫌いでしたよ。
突然妙な男が現れた。
口元に傷があって、冗談みたいに強い男。
俺の任を全うするべく、一か八かの領域展開に相手の領域に穴を作り、真希さん達をなんとか脱出させようと試みた。
その穴から、男は現れたのだ。
何者かどうかを考えるよりも前に、その男はさっさと相手を__特級呪霊を祓って、終いには領域までも破壊してしまう。
なんだコイツ、本当に。
このフィジカルだけででたらめに強い男は。
そいつのでたらめさ加減はまるで、まるでAさんを彷彿とさせる。
そんなことを考えているうちに、俺は胸ぐらを掴まれ外に放り出された。
気づいた時には、俺はもう放り出された後だったのだ。
Aさんを彷彿とさせる...?
いや、コイツはAさん以上だ...ッ
そんな相手に、俺は何が出来る____!!?
「『脱兎』...!」
構え叫んだと同時、自身を覆い尽くすよう兎達が当たりを埋め尽くす。
その中で、伏黒は天命を受けたよう気づいた。
この気配。
どこかで宿儺の指が出現した。
「どうなってんだ...ッ」
やけくそに呟く。
それとほぼ同時だった。
兎の中を、ただ勘を頼りに突っ込んでくる男の姿。
男が手に持つのは、先程まで三節棍であった游雲だ。
しかし、もはやそこにその姿は無い。
驚く事に、男はその三節棍をバラバラにして一節を槍のように研いでしまったのだ。
何もかもがでたらめである。
伏黒は滑るように避け、なんとか体勢を立て直す。
どうする。
もう領域を展開出来るほどの力は無い。
この男相手に、長引く戦いは不利だ。
短期決戦。
それしかない。
だが、どうやって________、
その矢先だったのだ。
自分と、それと男と。
飛び出すように、間に割って現れたのは。
金色の髪。相反する黒色の衣服。
鮮やかな緑色の瞳が、その時ばかりは驚愕と言わんばかりに見開かれていた。
「A、さん...!?」
まるで俺を庇うように現れたその人の名をほぼ反射的に呼ぶ。
Aさんは、俺なんか見ることも無く、いや不思議なことに最初から相手の男の強さを確認済みだと言わんばかりに、相手から絶対に目を逸らすことなく俺へと叫んだ。
「恵、下がってろ...ッ」
何を言ってるんだこの人は。
「Aさん、アンタの話は全部聞いてます…!この状況で、術式を失ったAさんが敵う相手じゃない…!俺でもわかる、あの目の前の男は、」
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プルメリア - ありがとうございます!頑張りますね! (2023年1月9日 7時) (レス) @page5 id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - プルメリアさん» 出来てますよ…!多分、宿儺のやつですかね…?まだ中身を確認していないので、あれですが投稿自体は出来てますよ…! (2023年1月8日 20時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - えっと、あの、忙しかったらいいです!ただ、きちんと投稿できているかだけ...お願いします... (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 私、試しに投稿してみたんですが...きちんと投稿できているか心配でして。少し確認してくれませんか? (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 本当に嬉しいです! (2023年1月8日 14時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2022年11月27日 22時