487：ギャルと鬼神の食前 ページ37
じゃあ、二人は大丈夫だろう。
そうか。Aは、唇の裏で零す。
そうか、まだ状況は最悪な訳では無い。
渋谷には七海が居る。
好かないが、禪院直毘人も居る。
七海なら上手くやれているだろう。
冥冥や七海。夜蛾に硝子もいる。
心配するな、私だけで抱えるな。
Aは自身に案じて、重面との会話を切る。
宿儺は未だ、魔虚羅との激しい抗戦を繰り広げていた。
この機会に、宿儺の手の内を見ることは出来ないだろうか。
なんてことをふと考えた矢先だ。
「A！！」
宿儺が突然呼んだ。
Aがその声に、はたと気づき現実へ引き戻されたかと思えば、目前に斬撃が。
「いィ！！？？」
ギョッとして、急いで横の伏黒を引っ張り身を屈める。
すると、斬撃はAの真上を掠めて、後ろのビルへまるで獣の爪傷のような痕を残した。
「な…、何すんだアホッッ！！？殺す気かァ！！？」
避けれ無かったらどうするつもりだと遠くの宿儺に向かって抗議するAに対し、宿儺は機嫌良さそうに笑って
「その程度、避けられんお前じゃないだろう」
なんて言う始末。
それに、しっかりと魔虚羅は攻撃輪を受けて片膝をついている。
成果もちゃんと出しているあたり、Aもこれ以上怒る気にもなれない。
っつーか、なんでそこまでの信頼を私に得てるんだよ。
Aは、不服げに唇を尖らす。
ふと、そんな中Aの目の前で片膝をつく魔虚羅の頭頂部。正式名称はさておき、舵輪がガコンと音を立てゆっくりと回った。
同時、Aはその動きを捉えたあと、魔虚羅の状態異常に気づいた。
「傷が…治ってる…」
目の前の魔虚羅の体躯は、先程宿儺が放った斬撃で派手な傷を負っていたはず。
「ふむ…」
宿儺は呟き、再度一太刀の斬撃を食らわせた。
小さな動きの割に派手な攻撃。
Aは、その凄まじい斬撃に面食らう。
少年院の時とは大違いだ。
一体、いくつ指を喰ったんだ。
次の瞬間、唐突に巻き起こった爆風にAの髪が激しく靡き、思わず髪を抑える。
魔虚羅が弾いた斬撃がビルを縦に薙いだ衝撃波だ。
その後、再び衝撃波が追撃のように高鳴った。
今度は先程よりも大きな音を鳴らし、Aはすぐにそれが“宿儺へと与えられたもの”だと察した。
「…ッ！」
靡く髪を片手で抑えて、宿儺の姿を探す。
ビルが三つも穴空いてる…！
あの穴の最終地点まで宿儺は飛ばされたんだ…
Aの額に冷や汗が伝う。
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プルメリア - ありがとうございます！頑張りますね！ (2023年1月9日 7時) (
レス) @page5 id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - プルメリアさん» 出来てますよ…！多分、宿儺のやつですかね…？まだ中身を確認していないので、あれですが投稿自体は出来てますよ…！ (2023年1月8日 20時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - えっと、あの、忙しかったらいいです！ただ、きちんと投稿できているかだけ...お願いします... (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 私、試しに投稿してみたんですが...きちんと投稿できているか心配でして。少し確認してくれませんか？ (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 本当に嬉しいです！ (2023年1月8日 14時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月27日 22時
