486：ギャルと状況確認 ページ36
びく、と肩を跳ねさせ、重面は顔だけを向けてAの呼びかけに答えた。
Aの鋭い目が横の重面を捉えた。
「ここに来るまで、どれだけの人にあった？」
問われて、重面は微かに困惑した顔を浮かべる。
何故そんな問いを今。思った矢先、Aは彼の言葉を待たずして更に言葉を繋げた。
「状況を教えてくれ。お前傑の＿＿＿＿＿＿、」
言いかけて、Aは一度口を噤み再度開く。
「縫い目の男の一派なんだろ。だったら、お前が見てきた状況を教えてくれ」
じゃないと。
Aの瞳が鋭く研ぎ澄まされる。
「じゃないと、お前を生かす理由が私にない」
ゾッと重面の体に悪寒が走った。
なんだこの感じ。味わったことない感じだ。
重面を見る瞳は一切瞬きをすることはなく、人間の皮を被った化物がそこにいると言われてもなんら不思議に思えなかった。
南国の海を連想させるAの美しい緑色の瞳が、今は底なし沼のような仄暗さと恐怖を重面に植え付けた。
重面の中に抵抗という二文字が生まれる。
だが、Aの瞳を再度見てその心はすぐにボロボロと砂城のように崩れていった。
「…スーツ着た男を刺して、で、スーツ着た女ともう一人茶髪の女を殺ろうとした。…その後すぐ、よく分かんない岩壁みたいな男に殴られたけど」
そういえば、その男にもこの女みたいに場の状況を教えろって詰められたっけ。
心の折れた重面は呑気に思って白状すると、Aの鋭い声が重面を刺す。
「誰か一人でも殺したのか？」
「…殺して…………わからない」
殺してない。
なんて嘘をつこうと思ったのだが、この女ならすぐ見破ってしまうのでは無いかという考えが脳を過った。
多分だが、この女の逆鱗に触れるのはかなり不味いと思う。
「という事は、トドメはさしてないんだな」
Aが、ふむと呟く。
スーツを着た男は恐らく補助監督。
ということは、伊地知ではないだろうか。
伊地知の事だ。私や悟達の居た時代の後輩が、その程度で命を落とすとは思えない。
Aは重面から視線を外し考える。
アイツは思ったよりタフだ。大丈夫。
その言葉には、祈りも含まれていた。
スーツを着た女は、同じく補助監督と見ていいだろう。
何人かの補助監督が渋谷に訪れているが、後述の茶髪の女を考えるに釘崎だろう。
彼女につく補助監督は、新田だろうか。
「じゃあ岩壁みたいな男は…」
「金髪で、妙な眼鏡かけたやつ」
「あぁ、七海」
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プルメリア - ありがとうございます！頑張りますね！ (2023年1月9日 7時) (
レス) @page5 id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - プルメリアさん» 出来てますよ…！多分、宿儺のやつですかね…？まだ中身を確認していないので、あれですが投稿自体は出来てますよ…！ (2023年1月8日 20時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - えっと、あの、忙しかったらいいです！ただ、きちんと投稿できているかだけ...お願いします... (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 私、試しに投稿してみたんですが...きちんと投稿できているか心配でして。少し確認してくれませんか？ (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 本当に嬉しいです！ (2023年1月8日 14時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月27日 22時
