18：優しさ ページ21
顔を俯かせていると、
向かいに座っていた副長が、私の横に座り直した。
A「副、長…？」
私の目をじっと見つめて、どこか悲しげな表情を浮かべて…
A「っ！」
私の全てを包み込むように、抱き締めた。
A「ど、どうしたんで((土方「黙っておけ。」」
低く、宥めるような声色で言葉を遮られ、
私は何も言えなくなった。
抱き締めている腕も、ゆっくりと頭を撫でる手も、
副長の優しさが滲み出ていて…
私の身体の震えも、次第に無くなっていった。
・
・
・
＿＿暫くして、抱き締めていた腕をゆっくりと解いて、
柔らかく微笑みながら、顔を覗き込まれた。
土方「…落ち着いたか？」
A「はい…ありがとうございます。」
震えは止まったものの、
副長に抱き締められていた事への恥ずかしさからか、
胸の鼓動は煩いくらいに脈打っていた。
A(副長は、私を落ち着かせるために抱き締めてくださったのに、何を意識してるの、私…。)
ちらり、と副長を見やると…
僅かに頬が赤くなっているように見えた。
A(…いやいや、まさか。窓からの西日のせいで、そう見えただけ。)
そう自分に言い聞かせて、はっ と気付く。
A「こんなに時間が経っていたんですね…すみません。」
土方「あぁ、本当だな。
…お前と一緒に居ると、時が過ぎるのが早いな。」
A「えっ？」
土方「…いや、何でもねぇ。そろそろ戻るか。」
A「そうですね。
あ、もしお時間大丈夫でしたら、桜の所に行ってもいいですか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 27人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まひろ(プロフ) - いえいえ！私もイケメン幕末大好きなので！！この小説にであってよかったと思ってます！ (2018年1月23日 16時) (
レス) id: f47c06bc73 (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - まひろさん» まひろ様、コメントありがとうございます(o^^o)そう言っていただけると嬉しいです！ (2018年1月22日 23時) (レス) id: f35332ebbf (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - すごく良い小説ですね！応援してます。 (2018年1月17日 18時) (レス) id: f47c06bc73 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひぃ | 作成日時：2017年9月22日 0時
