半怪異が182体 ページ37
「あれ、〇〇先輩。頭に何かついてますよ。」
『え？』
光の指摘にAは顔をあげると、ふわりと光の方へ振り返りながら『どの辺？』とチラリと横目を流した。
Aの思わぬ可憐な仕草に光は胸打たれてしまい、その場で腕を伸ばしたまま再びカチリと固まってしまった。合わせて目もキュッと閉じ、密かにドキドキと顔を赤らめた。
「あ、Aの頭にさっきの蝶が...」
『え、ちょうちょ？』
「...また何か分かるかも！私、ちょっとついて行ってみる！」
『え、あ！寧々ちゃん待って！源くん、こっち！早く早く！』
Aはタタタ...と奥へと進んで行く寧々を追いかけるべく固まっている光の手を取ると、その手を優しく引っ張りながら寧々のあとを追うのだった。
光はしばらく引っ張られていたが、すぐにいま起きていることを理解すると再び顔を真っ赤にさせた。しかしAの手を恐る恐る握り返したのだった。
そして黒い蝶を追いかけて数分。
蝶は一冊の本に止まり、その存在を主張したかと思うとまたもやヒラヒラと優雅にとんでいってしまった。
「これは...」
寧々は後ろから着いてきた二人にはしごを抑えてもらうとその本へと近づき...そこでようやく本の名前が見えた。
「＿＿＿私の本？」
『え、寧々ちゃんの？...あ、あー、寧々ちゃん。本取れたら下に降りておいで、危ないから。』
「あ、うん！んしょ...。
...じゃ、じゃあちょっと読んでみるね。」
『うんっ』
そして寧々が本を確かめている間、Aと光は少し現状整理といくことにした。
「今のところ、特に不審な点はないッスね。強いて言うならあの蝶が怪しいっすけど...」
『ま、まぁあのちょうちょは...とりあえず置いとこう。特に害は無いみたいだし。
それと...本棚にあるのは主に白い本。黒い本もあったりするけど、やっぱり圧倒的に白い本の数が多いね。』
「ッスね。...先輩も、自分の本読んでみたいスか？」
『ん？んー...そうだねぇ。見れるなら、見たいかも。
未来の事はいいから、せめて過去だけでも...手かがりが欲しいなって。』
「て、手がかり？先輩！！なんかあったりしたんスか！？」
「また花子がなんか！？」と、Aの失言のせいで光が慌て始めたのでAはそれを優しく宥めると誤魔化すようにヘラリと笑った。
『ホントに大丈夫っ。ごめんね、言葉の綾！』
「な、なら良かったす！」
誤解(？)も解けたその時、寧々がバンッ！と本を閉じた。
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いす。 - 続き楽しみにしてます〜〜！！でもご無理はせずに！ (12月25日 0時) (
レス) @page38 id: ebcf079fae (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (12月13日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - ドキドキしました!更新頑張ってぐださい！楽しみに待ってます! (12月11日 12時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
結葉(プロフ) - 更新待ってます！ (8月24日 19時) (レス) @page36 id: 119a923417 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - 久々に拝読させて頂きました！！身代わり様というのは誰もやってなかったので新鮮で面白かったです又気分が向いた時で構わないので続きが読めること楽しみにしております！！これからも応援してます！また、読み返しに来ます (8月23日 22時) (レス) @page35 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
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