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半怪異が181体 ページ36

三人は恐る恐る扉を開くとヒョコリと顔を覗かせる。そして中の複雑なるもどこか妖艶な雰囲気の構造を見て一言。



「『すごい...』」



ひとしきり中を見ると、三人でゆっくりと足を運ぶ。チャプ...と水が足を濡らした。



『あっ、水が...』

「ということは」

「ここもあの世とこの世の境目ってことっすね。気ィーつけねぇと。」



一先ず奥へと進んで見る三人。キョロリと薄暗い中辺りを見渡していると、そんな三人を不憫と思ったのかモッケがライトを持ってきた。



『あっ』

「いるか?」

『うん、ありがとうモッケちゃんっ。』



お礼にAが飴を渡すと満足そうに飴を掲げていた。

さて、ライトが手に入った三人は一先ず辺りを照らしそびえ立つ本棚を見据えた。



「えっと...噂通りなら赤い本さえ読まなければ危ないことは無いはずだけど...」

『白い本は生きてる人ので、黒い本は死んでる人の...だったはずだよ。』

「白が多いっすね。黒はちょっとしかねーや。」



三人でそう確かめあっていると、Aはふと本棚を見渡し赤い本が一冊もないことに気づく。
『噂になる程なのだから一冊も無いことなんてあるのか...?』と首を傾げたが、危険なモノは無いに越したことに無いので気にするのをやめた。



「よォーし、花子の本なら黒ッスよね!んじゃ探しますか!」

「『うん!』」



そう意気込んで三人は花子の黒い本を探し始めるのだった。





そして数時間後......



「ダメッ...」

『全然見つからないね、花子くんの本...』



なんの成果も得られてなかった。

まぁそもそも三人は花子くんの本が一体どんなモノかも知らないで手当たり次第探しているだけなので、見つからなくて当然であった。



『...。
(花子くんの事、知りたいって思ったからここまで来たけど...勝手に知っても、いいのかな...。)』



ふと、Aは白い本を持ち上げながらそんな事を思う。今更でもあったが、先程から胸の内でずっと引っ掛かっているものでもあった。

...そしてもう一つ、心の奥底で思っていることがあった。



『...私の本があったら、私は、私の事を知れるのかな......。』



”16時の書庫の、噂通りなら...”

そんな、淡い期待も持って。

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いす。 - 続き楽しみにしてます〜〜!!でもご無理はせずに! (12月25日 0時) (レス) @page38 id: ebcf079fae (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (12月13日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - ドキドキしました!更新頑張ってぐださい!楽しみに待ってます! (12月11日 12時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
結葉(プロフ) - 更新待ってます! (8月24日 19時) (レス) @page36 id: 119a923417 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無%(プロフ) - 久々に拝読させて頂きました!!身代わり様というのは誰もやってなかったので新鮮で面白かったです又気分が向いた時で構わないので続きが読めること楽しみにしております!!これからも応援してます!また、読み返しに来ます (8月23日 22時) (レス) @page35 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:出来たらいいなぁ  
作成日時:2020年3月15日 9時

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