彼女の為なら【七つの大罪】part4

彼女の見守り ページ34

「どういうことですジェンナ殿！！なぜ二人が！？」

「だから知るか！！」



ギルサンダーもジェンナも大分焦っているようだ。

2人は一体どんな喧嘩を繰り広げているのだろう。
此処からじゃ見えないんだよね。


だから僕はギルサンダーとジェンナの間に割り込み、ジェンナが覗いていたその映像を見る事にする。

するとそこには確かに団長とキングが何やら険悪な空気で、武器であろう木の棒で戦っている所が映されており、僕は思わず目を見開いた。



本当だ……喧嘩してる。しかもガチの。

キングめっちゃ怖い顔してるし…
団長、何かキングの気に障る事でも言ったんじゃないだろうか。


…いや、流石にそんなんでキングはここまでキレないか。

寧ろキングはそういうのはバンとかに言われ慣れてる気がする。
そんなんでいちいちキレてたら彼の身が持ちそうにないんだけど。



音声は聞こえず、それ故にその原因は知れそうにない。


とりあえず2人の喧嘩を止めないと…




不安に思いながらも2人の打ち合いを見守っていると、不意に団長はキングが神器(シャスティフォル)のように操っていた木の棒を片手で捕まえた。

捕まった棒は団長の手から逃れようと足掻いているけど、団長も団長で掴んだまま離そうとしない。


キングは観念したのか、団長を見据えたまま地面に降り立ち、僕は胸をなで下ろした。



素手のキングはクソ弱い。


武器は団長に取り上げられたし、神器は無いみたいだから多分もう喧嘩は…



「…！？」



……と、安心していたのも束の間


突如、団長の肩が割れて、そこから血が吹き出した。

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