王様の苦悩 ページ13
ゴウセル殿を見た瞬間、A殿は一瞬だけ苦しそうな顔をされました。
でも何処か悲しそうな、複雑な表情。
それからA殿は目付きを変えて素っ気なく当たっていましたが
それでも時々、ほんの一瞬だけやはり苦しそうに顔が歪んでしまうのです。
そんな彼女の様子を見て、私はいても立ってもいられなくなってしまいました。
だから、かの有名な〈七つの大罪〉の1人
〈
「…」
あの後、ゴウセル殿はスレイダー殿と一緒に服を着替える為に、部屋から出て行きました。
そして私はと言うと、石像になってしまったマーリンの前で1人先程の事について反省していました。
「ハァ……」
『まぁ、そんな情けない顔をするな』
…いや、1人ではないかな。
そばにはマーリンの神器�猝誓吋▲襯瀬鶚瓩�寄り添い、彼女は私の話を聞いてくれました。
『そんな事ではA殿に呆れられてしまうぞ？』
「ﾊﾊｯ…それは嫌だなぁ」
マーリンの言葉に私は乾いた笑みを浮かべて、そして視線を落とす。
流石にアレは、出過ぎた真似をしてしまいました。
確かに私は彼女と暮らしてまだ1日も経っていません。
彼女の事はまだまだ知らない事ばかりなのです。
でも、それでも仕方ないじゃないですか。
A殿のあんな苦しそうな顔を見たら……
あんな、顔を見たら……
「アーサー、いるか？」
「は、はい…！」
彼女の苦しそうな顔を思い浮かべた途端、部屋の扉は開かれ
そこからA殿がひょこっと顔を出した。
私は彼女と目が合うと苦笑して、首を傾げた。
「どうかなさいましたか、A殿？」
「ああ、いや…ちょっと、また出掛けたいなと思って」
するとA殿は何処か言いにくそうにそう告げて、気不味そうに目をそらす。
出掛ける…？先程帰ってきたばかりなのに？
「今度はどちらへ？」
「えっと…ちょっと森の方。
準備したい事があって」
「準備…ですか？」
「ああ…まぁ、またすぐ帰って来ると思うよ？」
A殿はそう補足して苦笑すると「…ダメか？」と私の顔を覗き込む。
私は少し躊躇しながらも首を縦に振ると、A殿は「じゃあ、約束」と言って、先程と同じように私と額同士を合わせてから一瞬で消えてしまった。
……A殿、一体何の準備に行くのでしょうか…？
『……』
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＊IJu＊(プロフ) - 如月李瑠葉さん» コメントありがとうございます！ ツンデレ良いですよねツンデレ(( そんな、天災だなんて…← 僕には非常にもったいないお言葉でず…_( _´ω`)_ (2017年1月9日 12時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
如月李瑠葉 - これも面白いですね！夢主のツンデレっぷりがイイ…天才ですか！？ (2017年1月9日 1時) (レス) id: 5cf1189260 (このIDを非表示/違反報告)
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