◇ラプンツェルのお弁当 ページ45
次の日。いつも通りに起きて、ご飯作って、練習を見守って。お昼前までは今まで通りに過ごしてた。
……ううん、嘘。ちょっとだけ違う。
この日は椅子に座るようにしてたし、朝に先生に言われた軽い体操以外はなるべく激しく動かないようにしてた。
だって病院生活に戻るのだけは絶対イヤだもん。戻りたくないもん。
…でも普段はそんな事しなかったからか、フユカには「具合、悪いの？」って聞かれたけれど。
その時にすっごく適当な事言っちゃった…
ちゃんと誤魔化せたかな。ちゃんと納得したかな、フユカ。
「あ、私ちょっと先に行ってお昼準備して来るね〜！」
お昼前、私はそう言ってベンチから立ち上がる。
言葉そのままの意味もあるけれど、勿論フドウのお昼の用意の事。
でもまだお昼ご飯には早い時間だからさ。
アキに「まだ早くない…？」と言われてしまう。
ここで別に正直に答えても良かったと思うんだけど、何故かこの時は私はそうしなかった。
なんだろ…フドウの言った『誰にも言うな』が何処までの事なのかわからなかったから。
「え？あ〜……ま、まぁ！早く準備した方がいいよね！何事も！じゃあ、行ってくる〜！」
別に言っても良かったのかもしれないけれど、曖昧だった私はそう誤魔化して、逃げるようにその場を後にした。
ハルナの呼び止める声が聞こえるけれど、聞こえないふり…ちょっと申し訳ないけど。
お弁当の事、言ってもいいのかな？
あとでフドウに聞いておこう。
−−−
「…これで、いいかな…？」
食堂のキッチンに着いた私は早速お弁当作り。
と言ってもおにぎりをタッパーに詰めただけだけど。
形はその……あんまり追求しないでほしい。
まだおにぎり握った回数少ないし、ご飯熱かったから…
で、でもでもでも！ちゃんと中に具材入ってるんだよ！
梅干しとか、おかかとか、ツナマヨとか！
フドウ、フツーの具材じゃないと食べてくれないと思ったから、変に冒険しないでフツーの具材で！
ちょっとおっきいかもだけど……まぁ、食べれるよね。
運動してるし、その分エネルギーは必要だもん。
あとはペットボトルのお茶も添えて……
「えーと、『お弁当出来たよ』……っと、送信！」
フドウにもちゃんとメールして、私はお弁当を風呂敷で包む。
と言っても包み方なんてわからないから、それっぽく適当に結んでるだけなんだけれどね。
中身見えなきゃいい感じ！……だよね？
……フドウ、ちゃんと食べてくれるかな？
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＊IJu＊(プロフ) - mikittyさん» コメントありがとうございます…！励みになります…！ (2021年10月15日 0時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます！不動との進展に目が離せません！ (2021年10月13日 1時) (レス) @page12 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - mikittyさん» コメントありがとうございます…！ノロノロ更新ですみません…orzでも楽しみにして頂いて嬉しいです！更新頑張りますー！ (2021年10月2日 22時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2021年10月2日 0時) (レス) @page9 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - mikittyさん» ありがとうございます…！ (2021年8月26日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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