☆オウジサマの疑問 ページ34
「Aちゃん、何処行ってたの〜？
ヒロトが一生懸命探してたよ？」
「へっ…？そ、そうなの？」
「ち…違うよ！リュウジったら大袈裟だなぁ…
確かに探してはいたけれど……」
彼女を見つけると途端にリュウジは俺に視線をやりながら、からかうような口調でそんな事を口にする。
このところ、リュウジは何かとAちゃんを絡めてからかってくるんだよね……別にそういうのじゃないのに。
Aちゃんも真に受けたのか、キョトンとした顔で俺を見る。だから慌てて否定して、俺は横目でリュウジを睨んだ。
「昼食の時、Aちゃんの姿が見えなかったから不思議に思ってただけだよ。何処か出掛けていたの？」
「うん、そうなの！ちょっと用事があって！」
「用事ってなぁに？」
「えっ……よ、用事は用事、だよ！とっても大切なごヨージ！」
リュウジと一緒にそれとなく彼女に聞いてみたけれど、やっぱり教えてはくれないみたい。
それまではハッキリ質問に答えていたAちゃんも
途端に歯切れが悪くなり、苦笑いを浮かべる。
こんな風に答えられてしまっては気になってしまうのが人の性。
俺とリュウジは顔を見合せると、話を続けた。
「…因みに何か買って来たの？コンビニの袋持ってるけど」
「あっ…うん！お昼ご飯いっぱい買ったの！
全部食べちゃったけれど！」
「へぇ…Aちゃんはお昼は何食べたの？」
「おにぎりをね、いーっぱい食べたよ！
最近のおにぎりってすごいね！たっくさん種類があるんだもん！オムライスとか〜、カレーとか〜、ベーコンエッグとか！
それにね、それにね！デザートにバナナプリンも買ったんだよ！」
どうやら袋の中身はおにぎりを食べた後のゴミみたいだ。
Aちゃんは終始無邪気にしながらコンビニのおにぎりについて話してくれた。
最初は俺もリュウジも微笑ましく聞いていたんだ。
彼女の話はちょっと大袈裟だけれど、でも何にでも興味を持って話している所は聞いていて楽しいし、新しい発見もくれるから。
でも次の彼女の一言に、俺は目を見開いた。
「でもでも
「…………不動くん？」
不意に放たれた人物の名前を思わず俺は口にする。
すると途端にAちゃんは話すのを止め、ﾊｯと気付いて自分の口を片手で塞いだ。
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＊IJu＊(プロフ) - mikittyさん» コメントありがとうございます…！励みになります…！ (2021年10月15日 0時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます！不動との進展に目が離せません！ (2021年10月13日 1時) (レス) @page12 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - mikittyさん» コメントありがとうございます…！ノロノロ更新ですみません…orzでも楽しみにして頂いて嬉しいです！更新頑張りますー！ (2021年10月2日 22時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2021年10月2日 0時) (レス) @page9 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - mikittyさん» ありがとうございます…！ (2021年8月26日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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