怪しまれているのです ページ42
「けど？」
「……けど、」
「…けど？」
「………………」
「…………」
本当の事を話したらどんな顔するかなんてすぐ分かる。
そんな風にはさせたくなくて、でも咄嗟に誤魔化す事が出来なくて。
結果、私はそっと陣くんから目をそらすと、陣くんの目がが疑惑の目に変わる。
あ、マズいですね、コレ。
絶対怪しまれてますね、コレ。
とは言っても咄嗟に弁解できそうにもなく、必死に頭の中で考えていると、ふと私の前に立つ人物が。
「…別に何だっていいだろ？Aだって何でもかんでもお前に言えるワケないじゃん」
その人物の正体は狩屋くん。
狩屋くんが私と陣くんの間に立ち、陣くんを睨み付けながらそう言ってくれました。
……あ、睨み付けるのはやめてあげてほしいです。
「何です？貴方は知っているって言うんですか？」
「ぶっちゃけ何も知らねーケド……別に気にもならないよ。つーか寧ろお前の方が気にし過ぎ」
「僕は彼女が心配で…！」
「はいはい、2人共そこまでそこまで」
狩屋くんの反論に陣くんも狩屋くんと同じような顔をして更に追撃。そのままヒートアップしそうになった所で皆帆くんが間に割り込んだ。
2人は止められてお互いに何か言いたげだったみたいですけれど、最終的には「ふんっ！」と互いにそっぽをむいて事なきを得ました。
私もこれ以上酷くならなくて良かったと、内心胸を撫で下ろす。
私が間に入っても大体、陣くんが止まらないので。
「じゃ、僕達はそろそろ帰ろっか、真名部くん」
「えっ…？ま、まだ会ったばっかりですよ。もう少し……」
「2人は部活帰りで疲れているし、もう遅い時間なんだから。Aに会えただけいいでしょ？」
「…………」
2人の言い争いが止まると、皆帆くんは陣くんの方を向いてそう告げる。
陣くんはまだ話したがっていたみたいですが、皆帆くんの言う通り狩屋くんは疲れているでしょうし、時間も遅い。何より狩屋くんと陣くんをあまり長い間一緒にいさせたら、また喧嘩してしまいそう。
陣くんは最初、拗ねた子供のような顔をして俯いていましたが、やがて「…わかりました」としょんぼりした顔で呟くと、私に向き直る。
そっと私の手を取って、にぎにぎ握りながら私と目を合わせると、ほんのり頬を赤くしながら、おもむろに口を開いた。
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＊IJu＊(プロフ) - 白銀さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて嬉しいです^^更新頑張りますー！ (2021年11月27日 23時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
白銀 - めっちゃ好きです。頑張ってください！ (2021年11月25日 0時) (レス) @page4 id: e22066a027 (このIDを非表示/違反報告)
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