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何だったのです ページ34

「……狩屋くん?」



私は狩屋くんに声を掛けると「何?」と返事が返って来ました。

そのお返事はいつも通りだったので、私は思わず首を傾げる。そうしたら「何だよ」と訝しげな顔をされ、私は首を横に振った。


……気のせい、だったのでしょうか?



「…いえ、ただわざわざ一緒に来る理由はなんだろうな、と思いまして」

「えっ…何、それ。ダメなの?」

「別にそこは構いません。1人は苦手なので。
……ただ、一緒にお風呂に入りたいのかなと思いまして」

「なっ、な、ななななんでそうなるんだよっ!!?」

「これからお風呂なのに一緒に来るから……」

「部屋一緒に戻ろうかなって思っただけじゃん!!」



一瞬湧いた疑問を誤魔化す為
あと、狩屋くんをからかう為。

そんな風に言ってみましたら、大袈裟な程のリアクションを見せてくれました。

顔を真っ赤にして、狼狽えて……100点満点な反応なのです。やはり狩屋くんはからかい甲斐がありますね。


思わずクスッとしてしまいましたら、狩屋くんに真っ赤な顔のまま睨まれてしまいました。



「ごめんなさい、つい」

「つい、じゃないんだよ……もう」

「お風呂上がったらマシュマロ入りのココア、分けてあげますから」

「……えっ、マジ?」

「少しだけですよ」



そんな他愛ない話をしながら歩いていたら、あっという間に私の部屋に辿り着く。

「では、また」と言って私は部屋に入ろうとしましたが
ふと、狩屋くんが私を引き留めました。



「あ……あのさ!」

「…?はい?」



私は扉を開けたまま、振り返って返事を返す。

首を傾げて狩屋くんを見遣ると、狩屋くんは何だか迷っている様子。

視線を斜め下に落として頬を掻き「えぇっと……」と呟く。
「どうしました?」と私が尋ねると、狩屋くんは顔を上げて苦笑いを浮かべた。



「……いや、なんでもない」

「…?」

「じゃ、またあとで!ちゃんとマシュマロココア分けてよね!」



なんでもなさそうなのに、そんな風に言われたら気になって気になって。
でも狩屋くんはそのまま逃げるように廊下を駆け出してしまい、こちらが引き留める間もなく行ってしまいました。


……何だったんでしょう、狩屋くん。

御心配お掛けしたのです→←しちゅーなのです



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*IJu*(プロフ) - 白銀さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです^^更新頑張りますー! (2021年11月27日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
白銀 - めっちゃ好きです。頑張ってください! (2021年11月25日 0時) (レス) @page4 id: e22066a027 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月5日 14時

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